アグリフルの力:植物と土壌の健康を科学的に向上させるVol.3(全3回)

チュートリアル 更新日:

 

当記事では、YouTubeチャンネル「味の素グループアミノ酸肥料ch」で公開されている動画「【科学的/徹底解説】Agriful(味の素KKフルボ酸資材)とは何か?目から鱗の作用メカニズムが全てわかる!科学的見地からのハイレベル講義。」の内容をテキスト化してご案内しています。

 

前回のVol.2では、アグリフルの多面的な効果に着目し、アグリフルの施用で得られる効果や、植物や土壌に対する効果について細かく解説しました。

Vol.3となる今回は、実際にアグリフルを施用して栽培した応用事例をご紹介します。作物別にどのような効果が得られたのか、効果的な施用方法を中心に解説します。

今回紹介するアグリフルの商品ページはこちら

目次

    アグリフルの応用事例

    以下では、実際にアグリフルを農場で施用した事例を2種類の植物に分けてご紹介します。

    1. トマトに施用した事例
    2. キュウリに施用した事例

    どちらも身近にある植物ですので、ぜひアグリフルを施用する際の参考にしてください。

    1)トマトの事例

    トマトの栽培事例をアグリフルの効果別に3つご紹介します。

    トマトの栽培にアグリフルを施用したところ、以下のような効果が確認できました。

    • 節間の短縮
    • 花数の増加
    • 果実の品質向上

    それぞれ順番に解説していきます。

    栽培間隔の短縮

    1つ目の事例は栽培間隔の短縮です。アグリフルを施用することで、通常のトマトの栽培間隔よりも短縮することに成功しました。栽培間隔が短ければ効率的なスペース利用が可能になり、より多くの株を栽培できます。そうなれば必然的にトマトの収穫量を増やせるため、生産性の向上に繋がります。アグリフルの作用による栽培間隔の短縮は、生産者にとって大きなメリットです。

    花数の増加

    2つ目の事例は花数の増加です。アグリフルの豊富な栄養成分によりトマトの健康状態が良好になり、十分なエネルギーが蓄積された結果、多くの花を咲かせました。次の写真をご覧ください。

    この写真はアグリフルを施用して栽培したトマトと、アグリフルを施用せずに栽培したトマトの比較です。左側の畑(アグリフル施用区)では、花が豊富に咲いており、右側の畑(無施用区)と比べて、花の質と活力が高いことが観察できます。この比較から、アグリフルが花数の増加にどのように寄与するかがわかります。

    2つのトマトの花数に差が生じたのは、アグリフルが植物の成長と生産性にプラスの効果を与えたからです。特にアグリフルに含まれるアミノ酸や有機酸、ビタミン、酵素は、植物の全体的な健康をサポートすることで植物ホルモンを活性化します。具体的には、植物のストレス耐性を強化し、光合成の効率を高め、結果的に植物ホルモンの自然な働きをサポートすることにより、開花プロセスが促進されます。

    次の写真もアグリフルを施用して栽培したトマトの様子です。

    アグリフルの施用区と未施用区のトマトを全体的に見てみると、アグリフルを施用した右側の方がより成長しています。正確な花の数までは記録されていませんが、アグリフルを施用したトマトの方に黄色い花が多く咲いている様子が観察できます。花数が増えたのか、もしくは花が早く咲き始めたのかは断言できませんが、少なくともアグリフルを施用したことで、通常よりも多く、または早期の段階で花が先始める可能性があるとの結果が示されたのです。

    加えて、アグリフルを施用した方がトマトの実が多く実っていることから、アグリフルを施用したトマトの方が全体的に健康状態が良好だと言えます。

    果実の品質向上

    3つ目の事例では、果実の品質向上が観察されました。アグリフルを施用したトマトの方が、大きなサイズのトマトが多く実ったのです。次の写真をご覧ください。

    この写真の左側がアグリフルを施用したトマト、右側がアグリフル未施用で栽培したトマトの様子です。2つの写真では、明らかに実の様子が違います。左側のアグリフルを施用した方が一つひとつの実が大きく、また実の数も多いのがわかります。反対に、右側のアグリフル未施用のトマトは実の大きさにバラつきがあり、実の数も少なめです。

    この果実の品質向上についても花数の増加と同様に、アグリフルの豊富な栄養成分によりトマトの健康状態が良くなり、果実の成熟に十分なエネルギーが蓄えられたことによるものと考えられます。

    以上の3つの事例とも、アグリフルの作用により土壌環境が整い、健康状態が良好になった結果です。特に花数の増加と果実の品質向上については、アグリフルの主要要素であるアミノ酸とビタミン、酵素の働きが大きく影響しています。

    植物の開花プロセスには、植物ホルモンの存在は必要不可欠です。植物ホルモンの働きにより、植物は花芽を形成し花を開花させます。アグリフルに含まれるアミノ酸やビタミン、酵素には植物ホルモンを活性化させる役割があるため、開花プロセスの促進効果が望めます。

    また開花プロセスにおいては、植物ホルモンと同じくエネルギーの蓄積も重要です。植物が開花するには多くのエネルギーが必要となり、エネルギー不足の状態では花を咲かせるどころか、花芽を形成することすら難しくなります。その点においても、エネルギー源となるアミノ酸や酵素が活躍します。つまり、アグリフルを散布して栽培することで植物ホルモンとエネルギーの蓄積に対して良い影響を与えた結果、開花プロセスが促進し花数が増加したのです。

    花数が増えることは、より多くの実をつける可能性があることを意味しています。生産者のなかには、枝に果実がたくさん実るとその分だけ一つひとつの実の大きさが小さくなるのではないかと、各果実への栄養分配が減少し、果実のサイズが小さくなる可能性があるのではないかと心配する方もいるかもしれません。しかし、アグリフルの施用によりこの課題を克服できます。アグリフルに含まれる豊富なアミノ酸、ポリアミン、多糖類などの成分が、植物の代謝を促進し、効率的な栄養吸収と利用をサポートすることで、増加した花数にもかかわらず、果実のサイズと品質を維持できるのです。これにより、果実の数が増えても、果実が十分に成長し、市場で求められる適切なサイズまで成長が期待できるのです。3つ目の事例でも観察されたように、市場で求められる適切な大きさにまで成長しています。いずれにせよ、アグリフルは植物の健康を維持するために重要であり、成長促進効果に夜花数や果実の品質向上、収量増加といったプラスの効果が期待できるバイオスティミュラント製品なのです。

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    2)キュウリの栽培事例

    次にキュウリの栽培事例を2点紹介します。以下で紹介する事例は少しイレギュラーではありますが、実際に上海でのキュウリ栽培で起きた事例です。

    奇形の減少と収益性の向上

    1つ目の事例は奇形減少と収益性の向上です。上の写真は上海の暑い気候のなか、温室栽培されていたキュウリの実を収穫した後の様子です。上海では気温が高温を記録していたためキュウリの健康状態が悪化してしまい、左側の写真のようにキュウリの実が変形してしまいました。葉の状態も悪く、全体的に灰色を帯びており所々に白っぽく変色した跡がみられます。

    しかし、写真の右側にあるアグリフルを施用して栽培していたキュウリの実をみると、変形した実は少なく、きれいな形をしています。同じ高温での環境下だったのにもかかわらず、アグリフルを施用した方にはキュウリの健康への影響が少なかったのです。

    実際にキュウリの実の数を数えたところ、アグリフルを施用していないキュウリに比べて変形した実のほうが37%も減少していることが判明しました。この結果から、アグリフルを施用した区画のキュウリが未施用の区画よりも変形する可能性が低くなることが証明されたのです。

    今回の事例は、アグリフルの作用によって植物ホルモンのバランスを調整がおこなわれ、合わせて熱ストレス耐性が向上した結果によるものと考えられます。

    そもそもキュウリが変形した要因として、以下の3点が挙げられます。

    • 受粉不良
    • 生理障害
    • 病害虫

    いずれの要因も植物が受ける水ストレスや熱ストレス、病害虫による影響で起こりうるものです。これらのストレスは植物の健康状態を悪化させ、実の成長に支障をきたします。

    その点、アグリフルにはストレス耐性を高める効果があります。特にアグリフルの主要成分であるプロリンには細胞の浸透圧を調整する役割が、ベタインには植物が感じる熱ストレスや水分ストレスから保護する役割があります。これらの主要成分が効果的に作用したことにより、高温下での環境ストレスの影響が最小限に留まったのだと推測されます。

    さらに、アグリフルを施用した区画では未施用区画に比べて、雌花の数が多いことも観察できました。その結果、実が多く実ったうえに変形した実が少ない状態となったことで、収穫できるキュウリの実が増加し、収益性を上げることにも成功したのです。

    キュウリの栽培において、雄花は植物の成長にあまり役に立たず、エネルギーや栄養分を無駄に消耗してしまう存在だと考えられています。そのため、生産者にとってはキュウリの雌花の数が多い方が好まれる傾向にあります。そうした側面から見ても、キュウリの栽培にはアグリフルの施用は効果的であると言えます。

    老化防止と長期収穫

    2つ目の事例は、植物の老化防止と長期収穫効果についてです。

    次の写真をご覧ください。

    左上がアグリフルを施用して栽培したキュウリで、右側がアグリフル未施用で栽培したキュウリの様子です。右側のアグリフル未施用のキュウリを見ると、すでに老化が始まっており葉が黄色く変色して枯れているのがわかります。しかし、アグリフルを施用した左側のキュウリの方では、まだ収穫できるキュウリが実っており、葉が変色したり枯れたりと老化現象が起きていません。

    この区画ではアグリフルを施用することで老化が遅くなり、結果的に収穫期間を2〜3週間延長できることが観察されました。この収穫期間の延長といった効果も、アグリフルの栄養成分が老化防止に役立ったからだと考えられます。

    植物の老化を遅らせるには植物自体の健康維持はもちろんのこと、適切な栽培環境や病害虫からの予防、環境ストレスへの耐性の向上が重要です。アグリフルの主要成分には成長を促進させるサポート効果はもちろん、病害虫や病原菌から植物を保護する機能や細胞内で働き、環境ストレスに対応する役割があります。アグリフルに含まれる多種多様な成分が、それぞれの場所で成長プロセスに効果的に作用することにより、老化防止の効果を発揮させます。

    植物が老化するのは自然なことですが、アグリフルを施用し条件が整えば、通常よりも長く生きることも可能なのです。

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    アグリフルと持続可能な農業

    自然の循環を模倣したアプローチ

    アグリフルが開発された背景には、自然界の仕組みを現代の農業に取り入れようという思想があります。この考えはアグリフルに限らず、バイオスティミュラント製品全体に言えることでもあります。

    次の画像は植物が成長し、実を結ぶまでのプロセスを図にしたものです。

    自然界では木や草花といった様々な植物が生息し、植物が生命活動に利用できる多数の要素が存在しています。特に図の上部にある二酸化炭素、雨水、太陽光の3つの要素はエネルギーを得るための光合成に必要な要素です。光合成によりエネルギーを得た植物は根を広げて茎を伸ばし、葉を繁らせたのち、果実を実らせます。果実が成熟すると、図のようにやがて自然に地面へ落ちてしまいます。これが植物の生命活動の流れです。

    植物は根からたくさんの栄養を吸収して生成したエネルギーを使い、実を形成します。そのため、果実の種により違いはあれど、実に多くの成分が含まれています。たとえばタンパク質や多糖類、アミノ酸などです。すなわち、成熟した果実が地面に落ちるということは、有益な物質が再び大地に還ることになり、有益な成分が植物と土を通じて循環していることになるのです。

    土に還った有益な成分は、土壌中に存在する微生物の貴重な栄養源となります。自然界において、生態系はこのように機能しています。

    木が成長していく中で実を結ぶのは人間のためではありません。あくまでも自然界の仕組みの中で、土を豊かにし、生態系のバランスを維持するためです。

    このような自然界の仕組みをアグリフルは意識しています。科学的な成分ではなく、自然界の生態系の機能に沿うように植物から有益な成分を抽出し、アグリフルに配合して植物の成長プロセスに利用しているのです。つまり、アグリフルを施用するということは、自然界における植物の生命活動に沿っており、植物を通じて有益な成分を土壌に戻していることになります。

    化学肥料や農薬への依存減少

    アグリフルを適切に活用することで、これまで施用していた農薬や科学薬品の施用頻度を減らし、依存度を下げることができます。なぜなら、アグリフルが植物の成長促進と環境ストレス耐性を向上させるバイオスティミュラント製品であり、農薬や肥料と併用しての施用が可能であるためです。植物の栽培環境や健康状態によって使い分けたり併用したりするのが、植物の健全な栽培には効果的です。

    たとえば、農薬には病害虫や病原菌の駆除や繁殖を抑える効果があり、生物ストレスから植物を保護するために施用されます。しかし、アグリフルにも病害虫への抵抗力を高めたり、病原菌から植物を保護したりと似たような効果が望めます。また、アグリフルには多種多様な栄養分が豊富に配合されているため、化学肥料の目的である栄養供給としての側面も合わせもっています。

    ただ、似たような効果が望めるからといって、バイオスティミュラントが農薬と化学肥料の代わりとなるわけではありません。それぞれ別々の施用目的があり、役割が異なります。農薬と化学肥料、バイオスティミュラントの3つの農業資材をうまく組み合わせ、植物の健康的な成長に活かすことが重要なのです。

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    総括

    これまで全3回にわたり、バイオスティミュラント製品であるアグリフルについて解説してきました。ここで改めてVol.1とVol.2の内容も含め、簡単に振り返ってみましょう。

    今回解説したアグリフルとは、植物の根回りを保護し、発達をサポートする土壌散布用のバイオスティミュラントです。植物が栄養吸収しやすいよう土壌環境を改善し、環境ストレスに強い植物になるようストレス耐性を向上させます。

    内容成分として三大栄養素のほかに、植物由来の腐植酸(フルボ酸)や有機物が豊富に含まれているのが特徴です。特に有機物に関しては200種類以上配合されており、全体の40%を占めています。アグリフルの主要成分と効果は以下のとおりです。

    成分名 役割や効果
    アミノ酸 植物の成長に不可欠なエネルギーを供給し、植物ホルモンの生成を促進することで、栄養吸収と健康状態の向上に寄与
    ポリアミン 細胞膜を安定させ、光合成効率を向上させることで、ストレス耐性を高め、植物の成長を促進
    ベタイン 細胞の浸透圧調整、水分調整、高温や塩分ストレスから植物を保護し、健康的な成長を促進
    多糖類 細胞壁の構造を強化し、土壌中の微生物に必要なエネルギーを供給することで、微生物のエネルギー源となり、土壌の健康維持に寄与
    ビタミン 自己防衛遺伝子の活性化し、植物ホルモンバランスを調整することで、植物の健康を全体的にサポート
    酵素 広く生理活動・代謝を促進することで、植物の成長と病害抵抗力を強化
    オリゴ糖 植物細胞の外敵からの防御機能を高め、病気や害虫から植物を守ることで、健康な成長を促進。

    また、これらの有効成分が役割を果たすことにより、次のような効果が期待できます。

    • 植物の成長促進(特に根)
    • 病害虫抵抗力の強化
    • 環境ストレス耐性の向上
    • 土壌構造の改善
    • pH値調整
    • 有益微生物の活性化

    実際にアグリフルを施用した事例では、具体的に以下のような効果が観察されました。

    • 栽培間隔の短縮
    • 花数の増加
    • 果実の品質向上
    • 環境ストレスによる変形果実の減少
    • 老化防止

    このように、アグリフルを植物に施用することで土壌や植物に多くの効果をもたらします。

    アグリフルは、農薬や化学肥料とは別に分類されるバイオスティミュラント製品です。アグリフルだけでは植物が抱える様々なストレスに対処することは困難ですが、農薬や化学肥料と併用して施用することで栽培環境に配慮し、植物の成長サポートをより効果的におこなうことが可能です。

    ぜひアグリフルを土壌の改善や植物の健康維持に役立ててください。

    アグリフルはこちらから購入いただけます

     【前回Vol.2のリンクはこちら ↓ 】

    アグリフルの力:植物と土壌の健康を科学的に向上させるVol.2(全3回) (agritecno-japan.com)

     【前回Vol.1のリンクはこちら ↓ 】

     アグリフルの力:植物と土壌の健康を向上させる科学的アプローチ Vol.1(全3回) (agritecno-japan.com)

     

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