当記事では、YouTubeチャンネル「味の素グループアミノ酸肥料ch」で公開されている動画「【科学的/徹底解説】いちごへのバイオスティミュラント施用 農業技術の専門家が科学的に解説します。」の内容をテキスト化してご案内しています。
目次
はじめに
このプレゼンテーションは、農業従事者の皆様に対して、なぜバイオスティミュラント、アグリテクノ製品を使用すべきなのかを説明することを目的としています。
バイオスティミュラントとは、植物の成長を促進し、環境ストレス(例:高温、低温)から保護するために使用される天然または合成の化合物です。これらは、植物の代謝を活性化させ、より効率的な栄養吸収とストレス耐性の向上を促します。
いちごの成長と生産において考慮すべき全ての要因を見ていきましょう。
では、始めましょう。こちらの写真をご覧ください。
これは中国で撮影されたものです。これは定植直後の様子です
彼らは、この場合、アグリフルを施用していますが、本来であればテカミンライズを施用すべきと思います。
テカミンライズの重要性
定植直後は、テカミンライズが第一優先の選択だと思います。
各バイオスティミュラント製品は特定の成長段階において最適な効果を発揮します。テカミンライズは定植直後のストレス軽減と根系の発展を促進するために設計されています。これに対して、アグリフルは根の成長をサポートし、土壌からの栄養吸収効率を高めるために開花前の段階で使用することが推奨されます。
アグリフルは植物の免疫力を高め、栄養吸収を助けることで全体の生育を促進します。したがって、テカミンライズを定植直後に使用し、植物が成長段階に入るにつれてアグリフルを定期的に施用することが理想的です。これにより、植物は生活サイクル全体を通じて健康的に成長することができます。
テカミンフラワーは開花期に必要なリン酸や微量要素を供給し、花の質と受粉率を向上させるために適しています。各製品の使用は、植物の具体的なニーズと成長サイクルに合わせて計画することが重要です。このように適切なタイミングでの製品使用が、植物の健康と収穫量の向上に直結します。
写真からわかるのは、彼らは肥料を施肥灌漑システムに注入していないのですが、ドリップチューブで水を撒くことは出来そうです
彼らは今、動噴でアグリフルを散布しています。施設灌漑システムと比べると手間がかかりますね。元々圃場が湿っていることがわかりますか。
土壌が元々水分を多く含んでいますね。このような時は水を撒くのは良くありません。
しかし、特定の条件下では、アグリフルの使用が推奨されることがあります。土壌が湿っている場合、アグリフルの散布は土壌の通気性と水分保持能力を改善することが期待されます。この製品は土壌内の微生物活動を促進し、団粒構造を強化することで水はけを良くするように設計されています。この製品は過湿状態の土壌での使用においても、根腐れを防ぐ助けとなり、栄養素の効率的な吸収を促進します。
そのため、適切な量を正しい方法で施用することが重要です。アグリフルを使用する際は、土壌の湿度レベルを事前にチェックし、極端な過湿状態ではないことを確認してください。また、使用する際は直射日光がない涼しい時間帯に散布することが推奨されます。
栄養成長と開花
公演の主要テーマ
このスライドに栄養成長か、開花か?と書いてあります。本日の公演の主要テーマです。定植から最初の開花までは数ヶ月かかります。
では、その間に何をすればよいのか、植物の成長をどう管理すべきなのか、栄養成長を重視しなければならないのか?
それとも花芽や開花を重視しなければならないのか、何をしなければならないかについて、これから見ていきましょう
テカミンライズとアグリフルの効果の比較
ここでは、テカミンライズとアグリフルを散布した効果の差を視認できます。
どちらも優れた製品ですが、ここでのおすすめはテカミンライズの1回施用です
もちろん2回施用はなお良いです、そしてその後にアグリフルを施用することです
もしその植物が枯れていないと思ったとしても、花芽も果実も全く見えず、栄養成長の様子が全く観察されず、全く静かで全然変化がないと思っても、植物に刺激を与えること、バイオスティミュラントの施用をやめてはいけません。
バイオスティミュラントは植物の成長を促進するために設計されており、特定の生物活性成分が含まれています。これらの成分は、植物のストレス耐性を高め、根の成長を促進し、光合成効率を向上させることで全体的な植物の健康をサポートします。具体的には、アミノ酸、有機酸、抗酸化物質などのバイオスティミュラント成分が含まれており、これらが相互作用することで、植物は外部ストレス(乾燥、塩害、低温など)からの回復が早まり、栄養素の吸収効率も改善します。このようにバイオスティミュラントは植物の生理活性を正常化し、成長を促進するため、持続可能な農業実践において重要な役割を果たします。
このような場合、植物に変化が見られないときは、アグリフルは最適な製品ですし、アグリフルの施用が第一優先です。なぜでしょうか?
イチゴの栄養成長期と花成誘導
詳しく説明させて下さい。まず、これはイチゴの断面図です。
そしてここに見える部分がクラウンです。クラウンはイチゴの生育において極めて重要な部分で、ここに蓄えられた栄養が花と果実の形成をサポートします。アグリフルとテカミンライズは、クラウンの栄養蓄積を促進する特定の生物活性成分を含んでいます。これにより、植物の健康と収穫量が向上し、特に根の発達と病気への抵抗力が強化されます。栄養成長期においては、栄養素、主に炭水化物はこの部分、クラウンに蓄積されます。
そして、ここに蓄積された栄養分は、植物が花を咲かせるために利用する栄養分となります。
そして、花だけでなく、受粉や果実の形成、花托肥大にも利用されます
ですので、クラウンに沢山の栄養素、沢山の炭水化物が貯蔵されていることは非常に重要です。
炭水化物の蓄積は、定植から初めて花が咲くまで続きます。
そのため、定植から花が咲くまでの期間には、アグリフルを与えて適切な栄養を吸収できるようにすることが非常に重要です
そして、押さえておくべきもう一つ重要なことは、花の形成は花が咲く3ヶ月前に始まるということです。果樹の花の成長プロセスを覚えていますか?
花成誘導、花芽形成、花芽分化、そして開花という段階があります。イチゴも同じです。作物は違えど、花成誘導は花が現れる3ヶ月前に起こります
花の形成が始まると、花が咲くまで3ヶ月間、花の管理をしなければいけません。
これは定植してから花が咲いて、花が咲いている間ずっと管理しなければなりません。ご記憶の通り、花成誘導には多くの炭水化物、適切な光周期、ホルモンが必要です。
テカミンフラワーとアグリフルの両方が花成を誘導するのに役立ちます。
いちごの場合、良好な花成形成と花芽分化のためには、通常はアグリフルを施用すれば十分だと思います
テカミンフラワーを施用することはできますが、私はアグリフルを施用する方が良いと思っています。
なぜなら、アグリフルは根に浸透し、根はアグリフルによって保護されるからです。
現時点ではアグリフルは炭水化物を植物内に蓄えるためには最適な製品であり、光周性の適応やホルモンの分泌を助けるためにも役立ちます。
また、アグリフルは開花を誘導する類似の遺伝子を活性化させます。
そして繰り返しますが炭水化物の量は非常に重要であり、それらはクラウンに蓄えられます。
クラウンの重要性
クラウンの成長と栄養
スライド右下の若い苗を見て下さい。これがクラウンです。
生産者はこのクラウンを健康で大きく育てたいのです
大きなクラウンは、内部に多くの栄養素や炭水化物を蓄えていることを意味するからです。
炭水化物は葉で光合成によって生産されます。
だから私たちは光合成には注意を払う必要があります。
定植後からずっと注意を払う必要があります。
前にも言った通り、アミノ酸の給与はエネルギーの節約になり、節約されたエネルギーは葉や茎に炭水化物の形で蓄えられます。
基本的な栄養素は根から吸収されます。だから、私は現時点ではテカミンフラワーではなく、花の成長にはアグリフルの施用を第一優先と考えます。
根系の改善の方を重視すべきだからです
根系が充実すれば、植物はより多くの栄養分を吸収します。
根圏の充実と定植後の施用
おさらいですが、根圏の充実のために最初に施用すべきはテカミンライズです。
定植後に施用することで定植後のストレスを緩和し、根圏を発展させ植物を健康に保つにはこの製品を定植後すぐに散布すべきです。
定植後のストレスは大きな問題です。そもそも植物は定植時に成長を一旦停止します。
また、このストレスのために植物は弱くなります。したがって、病原菌への抵抗力が下がり、土壌伝染病、苗立枯れ病などに感染するリスクが高まります。
ご存知の通り、アグリフルは土壌の有益な微生物を回復させます。
土壌環境が良くなることで健康な根を育てることができるようになります。
ここで一つクイズです。このタイミングで施用すべき他の製品は何かわかりますか?
答えはテカミンフラワーです。
テカミンフラワーにはリンが含まれており、定植直後のタイミングではこのリンが根系の発達に有用だからです
しかし、現実には、多くの栽培者はリンを土壌にすでに施用しているでしょう。
だから我々は最初にまずテカミンライズを施用し、それからアグリフルの施用を提案するようにしています。
テカミンライズを1回または2回施用し、それからアグリフルを施用します。
アグリフルの施用タイミング
アグリフルをいつ施用すべきですか?通常、アグリフルは水やりと一緒に施用します。
毎週施用する必要はありませんが、2週間または3週間ごとに施用することが重要です。
灌注で水やりと合わせてアグリフルを施用することは大した手間にはならないでしょう。
栽培者が水を散布するたびにアグリフルを定期的に施用することが重要です
栽培者は冬には少なくとも定植から開花まではあまり水を散布しないでしょう。
しかし水を散布しなかったとしても、アグリフルを散布することは重要です。
この期間中は欠乏症がよく発生するので、クラウンの栄養素や開花とは別に欠乏症の問題に対処することも重要です。
例えば、マグネシウムの欠乏を見つけた場合、最善の方法はテクノケル アミノマグネシウムを施用することです。
少なくとも栽培者にマグネシウムを土壌に灌注で施用することを勧めることが重要です。
その後、アグリフルを施用すれば植物がマグネシウムをより良く吸収できるようにします
日本でテクノケルアミノマグネシウムを販売していない場合でも、マグネシウムは何かしらで供与すべきです。
これはリンの不足の例です。この症状が見られる場合は、リンが含まれているテカミンフラワーが推奨できます。テカミンフラワーでなくても、灌注等でリンを与えることをお勧めします。こちらはカリウムの不足の症状です。
この症状の原因は、土壌からのカリウム不足というよりも、根が十分なカリウムを土壌から吸い上げていないことをまずは疑うべきでしょう。
根が吸い上げていないのは、根が傷ついたままで修復されていない可能性があります。
根がダメージを受けるのは、低温や定植・移植や土壌の過剰水分など、沢山の理由が考えられます。
根がダメージを受けていると、栄養素の吸収が不足することにつながります。
このような場合は肥料切れを疑うと同時に、根の吸収不良の問題も確認する必要があります
カリウムとその他の栄養素の重要性
カリウム不足とその対策
テカミンブリックスにはカリウムが含まれていますので、テカミンブリックスを葉面散布することで、カリウムを施用することができます。
圃場でカリウム欠乏の症状が見られた場合、農家にテカミンブリックスを葉面散布するか、より多くのカリウムを使用するよう農家にテカミンブリックスを葉面散布するか、より多くのカリウムを施用するようアドバイスすることについては慎重になるべきでしょう。この写真はカリウムの過剰摂取です。
カリウムの過剰摂取
カリウムの過剰摂取についても理解しておくことは重要です。
世界中のイチゴ生産者はカリウムを過剰に与えることが時々あるようです。
カリウムは糖分や色素に非常に重要であることを知っているため、多くのカリウムを与えるのですが、時には過剰になります。繰り返しですが、このような場合カリウム不足と同時に根の損傷による吸収不足も確認すべきです
アグリフルの施用効果
このスライドで、定植時からアグリフルを施用することによる効果を確認することができます。
これは中国での実験で、クラウンの直径が15%から30%、平均で23%大きくなりました。
クラウンが大きくなることはクラウンに多くの栄養素が蓄積されていることを意味します。
コントロール区のクラウンを見ると小さいのがわかると思います
このスライドではコントロール区に苔のような濃い緑のものが土壌を覆っているのが良くわかると思います。
一方アグリフル施用区では同じようなものが無いようです。 アグリフルは事実上、水をコントロールするのです。
アグリフルは土壌の物理性をよくすることで、排水を良くしているのです。
団粒構造を作っているのです。水はけがよく適度な水分を保つので土壌内の湿度が高すぎず、同時に土壌はより多くの酸素も含むようになります。
クラウンの近くに苔が発生するのは良くないことです。これは定植以降、長い期間、土壌に過剰な水分が含まれていて湿度が高かったことを意味します。
これは生育には危険です。過剰な水分や湿度は、フィトフトラ、ピシウム、その他の菌による土壌伝染病を引き起こします。
次のスライドを見て下さい。アグリフルを継続施用した結果を確認しましょう。
後半にはテクノケルアミノミックスも散布しました。アグリフルを散布した区は、クラウンに炭水化物の蓄積があったため、良い効果を得ています。コントロールの方を見ると、奇形果が発生していますね。大きさもバラバラで大きいものもあれば、小さいものもあります。
施用区の方は、アグリフルとテクノケルアミノミックスの施用により、すべての花の大きさが揃っており、開花段階も揃っており、奇形果も見つけられません。
アグリフルを継続施用し、さらにテクノケルアミノミックスを1.5リットル/ヘクタールで1回適用した場合、花の数が35%増加しました。またテクノケルアミノミックスを2回施用した場合、花の数が52%増加しました。
受粉の重要性
受粉と花粉の品質
次に、テクノケルアミノミックスがいちごにとっても有効な製品である理由を理解します。
受粉はいちごを含む多くの作物にとって非常に重要なポイントです。
しかし、生産者には改めて強調すべきです。左上のイチゴの花を見て下さい。ここが雄しべで花粉のうが見えますね。
ここに雌しべがあります。雌しべは実際には花ではなく、花序、花の集合体です。
つまりこれらがすべて個々の花です。いちごの1つの花に見えるものは、実際には沢山の花の集合体で、その中に千近くの雌の花と千まではないもの多くの雄の花があります。
これらの雌の花はすべてが受粉する必要があります。受粉しない花は種を生産せず、種が少なくなると果物の品質は劣化します。
種が少なくなると果実の品質は劣化します。
果実の種の数は非常に重要です。
そして、可食部分はここで、花のこの部分です。
これはいちごの拡大写真です。
種子が見えますね。受粉は全て成功するとは限りませんが、この種子は受粉に失敗していませんが、種子の品質は低いです。
小さいままです。しかし、もし種子がうまく成長しなければ、種子の周りの果実はうまく成長しません。ですから、種子がなければ、子房も成長しません。
いちごの表面のつぶつぶで実はこれがいちごの果実で痩果と呼びます。
こういうこれが痩果の拡大図ですが、痩果の子房の中に花粉が入ったら、つまり受精したら、その子房はオーキシンを生成します。
これらのオーキシンはジベレリンを生成させます。図解の1の所を話しています。
そして、これらの植物ホルモン、オーキシンとジベレリンは果肉に輸送されます。
この2の図解です。つまり、果実の中からオーキシンとジベレリンが輸送され、花托に移動していき我々が食べる部分、果肉を成長させるのです。
オーキシンやジベレリンが生成されない場合、つまり痩果から植物ホルモンが花托に輸送されないので、その痩果の周りの花托、果肉は成長しません。
そのため、バラツキのある受粉しかできなかったイチゴは一部は小さくなり、一部は大きくなり、よって変形した形のいちごになります。
これらは受粉不良による奇形果の極端な変形の例です。
受粉不良が多いことは、多くの種子が植物ホルモンが輸送されず、その結果、いびつな変形したいちごになることを意味します。
受粉不良の原因と影響
受粉不良が果実の質を下げることは、ほとんどの作物において同様です。キウイフルーツでも同様で、受粉不良の場合、良好な受粉が行われた場合よりもキウイの実は小さくなります。
ぶどうでも同じようなことが起こります。受粉不足により種が形成されない場合、果実は小さくなります。この写真はメキシコで撮影されました。
これらの唐辛子は、アグリフル、テクノケルアミノミックス、テカミンマックスの施用した比較試験です。
そしてこれがコントロールです。コントロールでは、種が少ない一方、試験区では種が多く、果肉が大きくなっています。
この事例から分かる通り果実を大きくし品質を高めるには、テクノケルアミノミックスや他のバイオスティミュラントを与えることは非常に効果的です。
科学者により、低温により花の感受性が高まるタイミングが特定されていますが、このタイミングでバイオスティミュラントを散布するのは効果的です。
例え低温ストレスの対策でなく、高温ストレスやその他のストレスなど様々な目的のための散布であっても効果的です。
重要な時期は、開花の17日から20日前、花が開いている時で、花粉が放出され、受粉の準備も整った時です。
そして、もう一つの重要な期間は開花の6日から3日前です。
つまり、まず開花の20日前にはテクノケルアミノミックスを施用すべきです、そして開花の6日から3日前にもバイオスティミュラントを散布する必要があります。
このタイミングを逃してはいけません。
またこのタイミングを捉えるためには、テクノケルアミノミックスとその他を選定してバイオスティミュラントを2回繰り返し施用することが重要です。
散布タイミングは、開花の約3週間前と1週間前に2回繰り返し施用です。これにより、植物がストレスから保護され、花に十分な微量栄養素が間違いなく与えられるでしょう。
バイオスティミュラントの施用
低温に対抗するバイオスティミュラント
低温に対抗するための最適なバイオスティミュラントの効果物質は、アミノ酸、ベタイン、ポリアミンです。これらは、アグリフルに含まれていますし、またテクノケルアミノミックスやテカミンマックスにも含まれています。
しかしそれぞれの製品に含まれるアミノ酸、ベタイン、ポリアミンの量、配合は異なります。アグリフルにはポリアミンが多く含まれており、アミノ酸は相対的に少なく、ベタインは非常に少ないです。一方、テカミンマックスには多くのアミノ酸とベタインが含まれていますが、ポリアミンはさほど多くありません。
テクノケルアミノミックスも同様にポリアミンはあまり含まれていません。
テクノケルアミノミックスは、十分な量の多様な微量要素が含まれており、テカミンマックスには及ばないもののアミノ酸の含有量は多く、ベタインも含まれています。特に花には適切な微量要素を与えることが非常に重要です。
なぜそれが重要なのかをこれから説明します。まず施用タイミングについてです。
イチゴの花粉は、開花の約18、17日前に形成されます。
ですので、花が開く3週間前にテクノケルアミノミックスや他のバイオスティミュラントを施用することは良い選択です。
そして、雌しべの生殖細胞の減数分裂は、開花の13、12日前に起こります。
そして、11、10日前には花柱の急速な伸長と子房の膨張があります。
だから、おおよそ、開花の15日前、2週間前にバイオスティミュラントを施用するべきです。
この製品は開花の3週間前に施用します。
テクノケルアミノミックスを受粉前の3週間前に施用すると、花粉形成が充実し保護されます。ベタイン、ポリアミン、アミノ酸が花粉形成の各過程で供給され、亜鉛、ホウ素、モリブデンなどの必要な微量養素も供給されます。
その後、3週間前の1回目の施用のあと、1週間後につまり開花の2週間前、10日から15日前に、2回目の施用をすることはおすすめできます。
ただそれは必須ではなく、生産者がどこまで投資できるかに依存します。繰り返すことで、より確実に受粉させることができるでしょう。もちろん栽培者の予算によります。
奇形果の原因と対策
受粉不良とホウ素の不足
次に、こちらの写真を見て下さい。受粉不良の写真です。
この写真はカリフォルニア大学によって撮影され、彼らはこの写真の奇形果の原因は受粉不良によるものであると述べています。私は敢えて言い切りたいのですが、この奇形果の原因はホウ素の不足にあると考えています。
受粉時のホウ素の不足は受粉不良につながります。
この場合の奇形果は受粉の失敗によるものですが、そもそもの原因は受粉時のホウ素の不足です。
奇形果の発生要因
さて、奇形果について詳細を見ていきましょう。
まず奇形になる原因はつまるところ不完全な受粉、受粉の失敗です。
葯の劣化は、花序の出現に先立って約2か月半前から始まることがあります。そのため、開花の約3か月から2か月半前から花粉と花に注意を払うことが重要です。多くの生産者は、このタイミングでバイオスティミュラントや微量栄養素などを散布することに消極的です。
早すぎると思って重要ではないと考えているため、開花の2週間前、または花芽が出現したタイミングでバイオスティミュラントや微量要素を散布し始めます。
しかし、花序の出現の3か月から2か月半前に、バイオスティミュラントを施用することが重要なのです。
これらの研究、特にアメリカの大学で進んでいます。
彼らの成果のおかげで、私たちはいちごの栽培を改良できています。
受粉と温度の関係
いちごの受粉、受精に最適な温度は23度から25度の間です。
もちろん、いちごの品種によって多少の前後はありますが、大きな差ではありません。
これ以上またはこれ以下の温度での受粉は受粉不良につながる危険があり、受粉不良の結果は奇形果につながります。もちろん、果実の大きさにも影響します。
殺菌剤と受粉の関係
開花期に殺菌剤を使用すると、花粉の発芽が抑制される可能性があります。
そのため、開花時には殺菌剤を使用しないことが重要です。
これは奇形果を避けることにもつながります。
殺菌剤でなくても他の農薬も受粉には影響しますので開花時には使用しない方が理想的です。
もちろん、天然の殺虫剤や銅を殺菌剤として使用することはできますが、開花時には殺菌剤や農薬を使用しない方が受粉には理想的です。
低温と受粉不良
低温、平均気温が14度以下の日が3日以上続く場合、加えて特に風が強かったり雨が降る場合などは、受粉には非常に有害です。ですので、もし気温が14度以下の場合は、バイオスティミュラントの散布がお勧めできます。
低温ストレスに効果があるもの、具体的にはアグリフル、テカミンマックスです。
テクノケルアミノミックスの施用も効果があるでしょう。
奇形果や受粉不良は、質の低い花粉によって引き起こされることがあります。
花粉の品質の低下は、様々な要因があり低温ももちろん原因の一つですが、特に微量要素欠乏により起こることがあります。
微量要素の不足と受粉不良
ホウ素、亜鉛、モリブデン、カルシウムの欠乏です。
またアミノ酸も花粉の品質向上に必要であり、ベタインやポリアミンも、特に低温や高温の場合においては、必要です。
カルシウムを施用することでイチゴの花粉の発芽を促進することができます。
そのため、カルシウム施用も有効な選択肢の一つでしょう。
ホウ素欠乏の深刻な影響
さて、ホウ素欠乏は非常に深刻な問題です。
ホウ素不足は花粉の質を低下させるだけでなく、受粉自体にも影響が大きく、受粉不良につながり、よって奇形果の要因になります。まとめると、花粉の発芽や受粉の際には、いちごは沢山の成分を必要とするということです。
植物を健康に保ち、奇形果を避けるためには、ホウ素、亜鉛、モリブデン、カルシウム、アミノ酸、ベタイン、ポリアミンを必要とします。
その他の奇形果の原因
奇形果の複数の原因
そして、奇形果の原因としては、他の原因、私たちが制御できない他の原因もあります。
しかし、これらの原因については意識しておくことが重要です。
私たちは時に私たちのバイオスティミュラントや他の肥料を推奨したときに、農業従事者は「いや、それは効果がない。私は奇形果や問題を抱えているんだ」と言うことがあります。
これらの問題はバイオスティミュラントの刺激不足、微量要素の欠乏、低温や高温が原因となって引き起こされたわけではなく、実際に他の原因によることもあるのです。
除草材は、花にダメージを与えることで、奇形果の原因になることがあります。
リゾクトニア属菌も同様に奇形果の原因なりますし、花びらが果実にひっついてしまい、その部分だけが腐敗するようなこともあります。
いちごの場合で湿度が高いとヘタが果実にひっついてしまうことがあり、そこでカビ菌やバクテリアが繁殖してしまい、ヘタの下だけが腐敗することが起こりえます。
更に、突然変異もありえます。突然変異ってと思うかもしれませんが、高温、強い紫外線、農薬、ROS・ 活性酸素種が引き金となり、突然変異は発生します。時々、実際に私たちはストレスが原因ではなく、突然変異で奇形となった奇形果を見ることがあります。昆虫も奇形果の原因となります。
植物を吸う虫などです。
また、受精した後に植物ホルモンが干渉することにより突然変異が起こることもあります。
窒素やリンを大量に施用した際に、時々、この大量の窒素やリンが植物のホルモンのバランスを崩してしまうことがあります。
ですので、一度に大量の窒素やリンを与えず、開花時期には少しずつ肥料を与えることが最善です。
肥料の施用方法と奇形果防止
更に開花が始まる前に繰り返し少しずつ肥料を与えて、開花時には十分な栄養素が植物内に行き渡っていることが理想です。
しかし開花中に肥料を施用する必要がある場合、窒素やリン酸、カリウム少量ずつ施肥し、土壌の肥料レベルを一定にすることが重要です。
面倒でも一度に沢山施用するのではなく、根が吸収したものを補い、土壌の肥料含有量を維持することが目的です。
昆虫と奇形果
昆虫による奇形果の例
このスライドでは、昆虫が原因となる奇形を見ることができます。
もちろん、これらはバイオスティミュラントで防ぐことができず、殺虫剤を施用するなどして防ぐしかないと思います。
殺虫剤を使用するなどして防ぐしかないと思います。
これら写真の、種がギュッと集まってしまっている奇形は通常、昆虫が食べた結果です。
ここの奇形も、ここの奇形もそうです。全て昆虫によるものです。ここも、ここも、ここも、ここの奇形も昆虫によるもので、栄養素や微量栄養素の欠乏や高温または低温によるものではありません。同じような奇形果の事例でもその原因を区別することは重要です。
時々、生産者からお前たちの製品は全然効果がないぞ、沢山の奇形果が発生している、と言われることがあるかもしれません。
しかし、この議論には意味がありません。この場合、奇形果の原因はこれらの昆虫なのですから。
受粉と栄養素の重要性
受粉についてまとめましょう。花粉の質を上げるためには、亜鉛、ホウ素、モリブデンに加えて興味深いことにベタイン、ポリアミンも重要で、もちろんプロリンを始めとしたその他のアミノ酸も重要で必要です。
これは花粉だけではなく雌しべの子房の細胞分裂やその後の開花プロセスにおいても同様に重要な物質です。
開花時には、多くの細胞分裂と肥大が同時に非常に短期間で起こることを覚えていますか?
したがって、植物や花は、多くのエネルギーが必要であり、それらのエネルギーは炭水化物、糖、アミノ酸、リンから多くのエネルギーを調達します。
リンは細胞分裂そのものにも必要です。次にカルシウムです。カルシウムも必要です。
カルシウムの不足は細胞の分裂を阻害することを覚えておいてください。開花期の前の非常に重要な期間があったことを覚えていますか。そうです、開花前の3週間と開花前の1週間です。そして開花の2週間前は雌しべの成長に非常に重要な時期です。
そして再度強調したいのがホウ素欠乏症です。
これらの果実はホウ素欠乏です。ホウ素が欠乏していなくても、ホウ素を効率的に利用できないと、このようなホウ素欠乏の果実を生み出します。
ただし、過剰なホウ素は収量を減少させます。
適切な量のホウ素を与えることが重要です。ホウ素は変形を防ぎ、果物により多くの糖分を含ませる役割を果たしています。
しかし、過剰なホウ素施用は逆効果で収量を減少させる原因となるため、もし過剰なホウ素を施用しているとしたら減らすべきです。
推奨されるバイオスティミュラント
アグリフルとテクノケルアミノミックス
では、どのようなバイオスティミュラントを推奨すべきか覚えていますか?
まず、アグリフルです。アミノ酸を含み、ポリアミンやその他のバイオスティミュラント効果物質を含み、根系の形成に効果があるので、開花のタイミングでの施用は効果的です。
したがって、私のお勧めは、アグリフルで、定植以降はずっと収穫サイクルの終わりまで灌注で定期的に可能なら毎週施用することです。次にテクノケルアミノミックスです。私のお気に入りの製品の1つです。
私たちはテクノケルアミノミックスの効果を目の当たりにしてきました。亜鉛、ホウ素、モリブデンやその他の必要とする微量要素が供与できますし、ベタインも含んでいます。
ポリアミンも必要ですが、ポリアミンはアグリフルから供与できます。
ですので、花粉の質を良くし良い受粉をするためにはアグリフルとテクノケルアミノミックスの2つを散布することが基本の施用方法と考えています。
その他のバイオスティミュラント
次にテカミンマックスは興味深い製品です。
ベタインやアミノ酸類、プロリンも含む多くのアミノ酸を含んでおり、ストレスに対して効果的な製品です。
次にテカミンフラワーです。リンを含み、幾らかのアミノ酸を含み、またホウ素やモリブデンも含んでいます。この開花期に散布するには良い製品です。
それからテクノケルアミノCaBです。
いちごには非常に興味深い製品です。カルシウムは、継続的に質の良い果実を生産するには非常に重要です。また棚持ちも良くするので、流通の面でもメリットが多いです。
ベタインも棚持ちを良くします。ベタインは果実内部の水分を保つ効果があるためです。
果実はよりみずみずしくなるでしょう。他にも施用が推奨できる製品があります。
テクノケルアミノBです。ホウ素は非常に重要な物質で、作物の糖の転流を促進します。
果実はよりみずみずしくなるでしょう。他にも使用が推奨できる製品があります。
そしてテクノケルアミノミックスを施用することができます。
私にとって基本的に施用すべきと考える製品はアグリフルとテクノケルアミノミックスです。
そして、開花や着果、果実の形成をさらにもっと改善したい場合、テカミンマックス、テカミンフラワー、テクノケルアミノCaBやその他ホウ素や亜鉛を含む材を加えることができます。
しかし我々は選択をして決めなければいけないのです。
やろうと思えば、4品でも5品でも6品でも推奨することができますが、生産者は徐々に躊躇し始めて最後には施用する製品が多すぎると受け入れられないでしょう。
多くの製品はすなわちお金がかかりすぎるという意味です。
着果後の施用
カルシウムの重要性
ここまで着果の前に推奨される製品を説明してきましたが、ここからは着果の後に有用な製品を見ていきましょう。右上の写真を見てください。
これはカルシウム不足の果実です。サイズが小さい果実です。
しかし種の数は十分多いようですが、しかしカルシウム欠乏により細胞分裂が止まってしまったため、十分に大きくならなかったのです。
細胞分裂をしないと果実は成長しません。
細胞分裂の期間は受精と着果の後10日から15日間続きます。
この10から15日間は生産者はカルシウムの量、十分な量が供給されているかに注意を払う必要があります。
ですので、着果の後にカルシウムを施用するのは良い選択肢です。
一部の生産者は、開花中にカルシウムを施用していますが、これも良い選択肢の一つです。なぜなら開花期間中は、カルシウムを施用することで、受粉と受精を助けることができるからです。
着果後の炭水化物とアミノ酸
着果後に植物、果実が次に必要とするものは炭水化物です。
なぜなら植物はエネルギーが必要だからです。同時にアミノ酸やリンも必要とします。
リンは、連続した細胞分裂のプロセスを助けるのでこの時点において大変興味深いです。
細胞分裂には多くのエネルギーを必要とします、もちろんカルシウムもですが、カルシウムは既にこの時点で細胞の中に取り込まれているべきなのです。
着果後の施用製品
では着果の後に有用な製品を見ていきましょう。
まず、アグリフルです。毎週または10日ごとに、灌注で施用します、1ヘクタールあたり原液3リットルが施用量の目安です。いちごの場合、1回の施用量は1ヘクタールあたり4リットルを超えないように注意してください。
なぜなら、アグリフルには窒素が含まれているので、過剰に施用すると葉が多くなりすぎて、いちごの数を減らすことにつながるからです。
特にいちごの場合はアグリフルの施用量には注意してください。
1ヘクタールあたり3リットルの施用で十分です。
次にテカミンマックス、これはアミノ酸とベタインを供与します。テクノケルアミノCaBは、この時点でカルシウムは非常に重要です。
注目すべきなのは、テクノケルアミノCaBはアミノ酸を含んでおり同時にベタインも含んでいるのです。
ですので、このタイミング、着果後の時期はアグリフルとテクノケルアミノCaBが最も良い選択肢と思います。
リンの追加供給
着果後にテカミンフラワーを施用することは可能でしょうかと聞かれたら、答えはイエスです。
テカミンフラワーはリンを含んでおり、リンを供与することができます。
しかし、この時点でアグリフルやテクノケルアミノCaB、テカミンマックスとバイオスティミュラントを散布しているなら、通常植物はさらなるリンを必要としていないと思いますので、テカミンフラワーにより追加でリンを供給する必要はないと思います。
繰り返しますがアグリフルとテクノケルアミノCaBがもっとも良い選択肢です。
他のバイオスティミュラントの施用も効果はありますが、必要不可欠というわけではありません。
細胞肥大期の施用
カリウムとホウ素の重要性
その後、細胞分裂期の後は、着果後の2週間後に、細胞肥大期がやってきます。この細胞肥大期には、カリウムとホウ素が重要になります。
これらは糖の輸送のために必要です。
勿論、水も必要です。これは言うまでもないでしょう。
気温が高いと植物内で水不足になることがあります。
このような場合、アグリフルは非常に有用です。なぜなら、植物の根系が改善され、根がより多くの水を吸収できるようになり、果実の質がより良くなるからです。
その他の製品
他の製品はというと勿論、テカミンブリックスです。テカミンブリックスは、その着色を速くし、果物内の糖分の蓄積を早くする特別なバイオスティミュラントです。
糖分を増やすわけではなく、速くするのです。
だから収穫を早めることができます。このタイミングでテカミンマックスを施用できますか?答えはイエスです。テクノケルアミノBは散布できますか?答えはイエスです。
この製品はホウ素が豊富に含まれており、ホウ素は糖の果物への輸送に非常に重要であり、またホウ素は、糖の果実への輸送を促進する特定の遺伝子を活性化させます。
生産者が十分なカリウムを既に施用済みかどうかを確認し、カリウムが十分に足りている場合はテカミンブリックスの代わりに、テクノケルアミノBが選択肢として最良でしょう。
ホウ素は花粉の品質を良くし奇形果を防ぐと言う点でも優れています。
状況に応じた製品の選択
生産者と彼らが栽培している作物、何か特定の作物について話している時、あなた方は農業技術者は、ただ製品を推奨すれば良いのではありません。
仮にありがたいことに他の農業技術者が私たちの製品を推奨してくれたとしてもです。
状況に応じて、推奨する製品を変える必要があります。
天候に応じて、圃場で出ている症状に応じて、施肥の実績や計画に応じて、このような状況を考慮に入れて、その時植物にとって最善の方法は何かを推測しなければならないのです。
具体的に言うと、セオリーでは細胞分裂期はアグリフルとテクノケルアミノCaBが最も良いですし、細胞肥大期にはアグリフルとテカミンブリックスが最良の組み合わせです。
しかし、状況によっては、テカミンブリックスをテカミンマックスまたはテクノケルアミノBで置き換える必要があると言うことです。
事例紹介
テクノケルアミノCaBの効果
これは着果後にテクノケルアミノCaBだけを散布した事例です。
私たちは果実の品質を改善することができました。左の写真はコントロール区で、無作為に収穫された15個の果実の重さです。
3.88、すみません、私はあまりよく見えませんが、388.9グラムです。
右のテクノケルアミノCaB区は455.5グラムです。
テクノケルアミノCaB区の方はただ大きいだけでなく、この写真で見てわかる通り、色付きも改善されているのです。
着果後にテクノケルアミノCaBを散布することは良い選択肢です。
厄介な問題とその対策
着色不良果と日焼け果
その他にも厄介で生産者が手を焼く問題があります。
我々の製品で対策するのが難しい厄介な問題です。
まずはアルビノ果、着色不良果で、これは窒素過剰が原因です。
次に日焼け果で、これは強い日差しや高温が原因です。
実は今、この問題に対応する製品を開発しています。
日焼けの問題に対しては、ベタイン、プロリンは有効ですが、十分ではありませんが、症状を改善することは可能でしょう。
水分過剰果
次は水分過剰の果実で、このような症状です。降雨時に水が溜まったりすることで発生します。
我々が提案できる対策は、アグリフルを施用することです。
アグリフルを日常的に散布することで、土壌の団粒構造を作るなどして土壌改善を進めることです。
水が土壌により良く浸透するようになるため、同時に水捌けも良くなるため、水が土壌内に過剰に保持されなくなります。
このように対策としてアグリフルを施用することができますが、不十分な場合もあるでしょう。
講義のまとめ
以上で今日の説明は終わります。最後に今日の講義をまとめましょう。
アグリテクノ製品をいつ、どう施用するべきかについて、いくつかのアイデアやイメージを持っていただけたと思います。
定植後、まずはテカミンライズを施用し、その後は継続的にアグリフルを施用するのが推奨されます。
花粉の形成には、テクノケルアミノミックスが最適な選択肢です。なぜなら、必要な微量要素とその他の効果物質、ベタインやアミノ酸を含んでいるからです。
重要な3つのタイミングを覚えておいてください。開花、花が満開になる3週間前、1週間前です。
もう一つの重要な時期は、これは特に雌しべにとって重要なのですが、開花の約2週間前です。
実際の現場では、栽培・収穫サイクル中に、いくつかの重要なタイミングが重なると思います。
ある株では果実が形成され、ある株では開花直前の状態で、ある株では蕾ができて開花が始まろうとしているという状況のことを言っています。
一斉に開花したり、一斉に果実をつけたりしませんよね。
また施用タイミングは冬、夏等といった季節や気温に従って、変更・最適化しなければいけません。
もちろん、最も重要なことは、花粉品質と花の品質を向上させることでそのための製品を、開花の3週間前、2週間前、1週間前に施用することが最善です。
3回施用が最善です。生産者がそこまで投資しても良いと考えるならですが。
開花の3週間前に1回目の施用を行い、その1週間後に2回目の施用、さらにその1週間後に3回目の施用を実施します。状況に応じて複数の製品を混用すべきです。
テクノケルアミノミックスとテクノケルアミノCaBを混用するか、またはテカミンブリックスと混用するなどです。
しかし経済的に余裕がある場合は、混用が最善ですが、そうでない場合は、テクノケルアミノミックスのみを施用するのが最善の選択肢です。
この製品は、本日見てきた通りの必要な栄養素が幅広く含まれているので、特に果実の肥大に大きな効果が期待できるからです。
その後、着果の後は、カルシウムが重要で、テクノケルアミノCaBは必須です。
その後は、細胞肥大のためにはテカミンブリックスか、テカミンマックス、テクノケルアミノBを施用するか、状況に応じて判断する必要があります。
場合によってはテクノケルアミノミックスを使い続ける方が良い場合もあるでしょう。
なぜなら、細胞肥大においてもテクノケルアミノミックスを施用するには良いタイミングだからです。
生産者が経済的に余裕がないようであれば、テカミンブリックスではなくテクノケルアミノミックスを施用すべきと明確に言うべきでしょう。
その生産者が土壌にカリウムを灌注で流している場合などは、カリウムは重要だがすでにカリウムは足りている、なぜなら、アグリフルを施用し続けた結果、植物は根からの吸収力が上がっているからです。
だからテカミンブリックスよりもテクノケルアミノミックスの方が果実の肥大に良い影響があるだろうと明確に伝えてあげる、優先順位をつけて、製品を決定してあげることが重要です。
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