【プロ農家向け】キャベツの栽培方法とおすすめ肥料・農業資材

施用方法 更新日:

「きれいに結球したキャベツを収穫したい」

「キャベツ生産に向いている農業資材はないかな?」

「信頼できるメーカーの商品を使いたい」

このようなお悩みを抱えていませんか?キャベツはアブラナ科の野菜で、結球性によって保存性や輸送性を高めています。キャベツは、結球していることが商品価値を高めるための1つの要素です。

しかし、栽培条件がよくなかったり間違った育て方をしたりすると、うまく結球しないことがあります。

そこで、本記事では「キャベツの栽培方法やポイント」「おすすめの農業資材」について解説します。栽培期間中には、思うように成長しなかったり病害虫の被害にあったりと生産者様のお悩みは尽きないものです。

本記事では商品価値の高いキャベツに育て上げるために、味の素グループが販売しているバイオスティミュラントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

【本記事で紹介のバイオスティミュラント】

早根早起 アミハート® Tecamin Max(テカミン マックス)

目次

     キャベツ栽培の時期・栽培暦

    出典:農林水産省 秋田県 野菜栽培技術指針 葉茎菜類 https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/hozen_type/h_sehi_kizyun/attach/pdf/aki3-12.pdf

    キャベツは収穫時期によって、大きく以下の4種類に分けられます。

    • 初夏どり
    • 夏どり
    • 秋冬どり
    • 冬どり

    初夏どり・夏どりの作型は育苗期が低温となるため、花芽分化を誘発しない温度管理が大切です。また、この作型は生育・結球の時期が高温期であるため病害虫の影響を受けやすく、防除が重要です。初夏どり・夏どりの作型は、群馬県産キャベツの出荷前の端境期に出荷できる場合が多いため、通常より値の高い有利販売ができます。

    秋冬どりの作型は春・夏作の後に作付けができるため、畑を有効活用ができるメリットがあります。一方、育苗・定植と初期成育の時期が高温・乾燥期と重なるため、苗が枯れないよう細心の温度管理が求められます。

    30℃以上になると光合成量が低下したり、根の活性が低下したりして生育停滞や、しおれ症状が発生しやすくなるためです。また、徒長苗・老化苗の使用や定植時の乾燥によって活着が遅れると、生育が遅延して不揃いや小玉になりやすいため注意が必要です。

     キャベツの栽培方法

    キャベツの栽培は、以下の4つのステップに沿って行います。

    • 育苗
    • 本畑準備
    • 定植
    • 収穫

    キャベツは、作型によっては栽培時期や期間が異なるため、使用する農業資材や施肥量を変えることが必要です。ここでは、キャベツ栽培の各ステップの詳細について解説します。

    ①育苗

    育苗にはさまざまな方法がありますが、ここでは播種床に播種し、その後連結ポットに移植する方法を紹介します。

    播種する種子量や播種時期の目安、床土の作り方は以下のとおりです。

    初夏どり・夏どり 秋冬どり
    用意する種子の量 本畑10a当たり60ml
    播種時期の目安 3月中旬~3月下旬頃 6月末~7月上旬頃
    床土の作り方 無病土1㎡あたり下記を混合する
    • 完熟堆肥5㎏
    • 苦土石灰100~150g
    • UF苗床配合400g
    無病土1㎡あたり下記を混合する
    • 完熟堆肥5㎏
    • 苦土石灰100~150g
    • UF苗床配合480g

    播種する場所は、無病で日当たりと排水のよい土地を選ぶことが大切です。秋冬どりは、育苗期から高温なので冷床育苗とし、早まきの場合は地温確保のために3.3㎡当たり250~300Wの電熱線を敷きましょう。

    箱播きの場合は条間を6㎝にして浅い溝を切り条まきをし、5㎜程度の覆土とします。覆土後は灌水し、発芽促進のために新聞紙等で覆います。

    初夏どり・夏どりの育苗期は気温が低いため、以下のように温度管理に注意が必要です。

    • 発芽までは地温を20~25℃に保つ
    • 発芽が始まると新聞紙は取り除き、徒長防止のためにトンネル喚起を行う
    • 発芽後の温度管理は日中20~25℃、夜間15~18℃を目安に行う

    発芽揃い時には株間が1~1.5㎝になるように間引きを行い、本葉1枚時には、株間が2㎝位に間引きを行い生育促進を図ります。播種床からポットに移植する際には、播種後20~25日経過頃の本葉1.5~2枚時に鉢上げを行います。

    初夏どり・夏どりの場合、仮植後の1~2日ほどはビニールトンネルで密閉後寒冷紗などをかけて活着を促しますが、このときの仮植後の床温の温度管理も20~25℃が目安です。

    また、花芽分化が起きないよう最低でも12℃は確保します。灌水は朝に行いますが、夕方頃に鉢の表面が白く乾く程度に灌水するのが目安です。

    気温が低い時期であれば、地温と同程度の温度の水を灌水するのが望ましいです。灌水しすぎると、徒長の原因となるので注意しましょう。

    ②本畑準備

    キャベツは土壌に対する適用性は広いものの、過湿には弱いのが特徴です。また、結球期の乾燥は生育不良につながるため、保水性・排水性のよい土壌選びが大切です。

    定植の2週間前に、堆肥と土壌改良資材を全散布し20㎝以上深耕します。最適pHは6.0~6.5です。

    地力によって施肥量は異なりますが、高温期と重なる秋冬どりキャベツの方に施肥量をやや多めに与えます。施肥量はの目安は、以下のとおりです。

    元肥(kg/10a) 追肥(kg/10a)
    初夏どり・夏どり 完熟堆肥  2,000 -
    苦土石灰  120 -
    苦土重焼燐  40 -
    有機配合肥料  120 -
    高度化成 - 20
    2要素複合化成 - 20
    秋冬どり 完熟堆肥  3,000 -
    苦土石灰  200 -
    苦土重焼燐  40〜60 -
    高度化成  100 -
    有機配合肥料 100 -
    2要素複合化成 - 40

    必要に応じて緩効性肥料や追肥を組み合わせながら、後半まで肥効を持続できるようにすることが大切です。

    ③定植

    定植様式には1条植えと2条植えがあります。1条植えと2条植えの畝幅・条間・株間の目安は、以下のとおりです。

    初夏どり・夏どり 秋冬どり
    1条植え
    • 畝幅60cm
    • 株間33〜35㎝
    • 畝幅70cm
    • 株間35〜40㎝
    2条植え
    • 畝幅120㎝
    • 条間30㎝
    • 株間30〜35㎝
    • 畝幅120㎝
    • 条間45㎝
    • 株間40㎝千鳥植え

    定植は曇天無風の日を選び、定植する前にあらかじめポットに十分灌水をしておきましょう。また、定植予定の植え穴にも十分な灌水が必要です。

    害虫防除のために定植時には殺虫剤を植穴処理し、雑草が発生する前に除草剤の散布も必要です。

    初夏どり・夏どりのように定植時の気温が低い時期には、定植直後に通気性被覆材をべたがけ、または浮きがけし寒害や凍霜害を防ぎ、根の活着や初期生育の促進を行います。べたがけをした場合には、2週間〜20日程度で資材は除去します。

    定植後の追肥は2回行いますが、追肥のタイミングは以下のとおりです。

    追肥のタイミング 追肥で用いる肥料
    1回目 定植後15〜20日後に畝の肩に施す 速攻性肥料を用い、1回につきチッソ、カリ成分で4〜5㎏/10a施肥する
    2回目 結球始めの頃に畝間に施す

    特に、2回目の追肥が遅れると裂球を招きやすくなるため注意が必要です。

    ④収穫

    収穫は、キャベツ1球の重さが1.2〜1.5㎏になる頃を目安に行います。硬くなりすぎないうちに収穫・調整を行い出荷します。また、収穫は葉の濡れていない気温の低い時間帯に行いましょう。

    収穫適期幅は5日程度ですが、揃いが悪い場合には一斉に収穫できません。そのため、収穫時期に達したものから順にひろい捕りをします。品種によっては結球が進むと降雨で裂球するものもあるため、早めの収穫を心がけましょう。

    収穫後、残さをそのままにすると次年度に病害虫の伝染減となる可能性があります。そのため、残さは土中に深く埋めるかほ場外に出すようにしましょう。

     プロ農家向けキャベツ栽培のおすすめ肥料・農業資材

    キャベツには、播種時期によって初夏どり・秋どり・秋冬どりなどさまざまな栽培型があるため、季節によっては病害中にかかりやすかったり、凍霜害を受けやすかったりします。

    抵抗性のあるキャベツの栽培には、播種時から根をしっかり活着させることが大切です。ここでは、結球のよいキャベツを安定的に生産するための肥料・農業資材を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

    早根早起®「根張りのよい丈夫な苗に育て上げる」

    効果

    早根早起®は、育苗や苗の活着促進に有効な液体肥料です。早根早起®には以下の成分が含まれており、徒長しない丈夫な苗の育成が可能です。

    • 核酸
    • キレート鉄
    • 窒素
    • リン酸
    • カリ

    発根や根の伸長を促進する核酸や、光合成に必須の成分である鉄が作物の丈夫な地下部の形成に貢献します。また、窒素・リン酸・カリをバランスよく配合しているため、植物体内のC/N比の改善も期待できます。葉色がよく、葉肉の厚い苗に育てたいとお考えの方におすすめの液体肥料です。

    施用事例

    早根早起®を用いた施用事例として、水稲の根の再生促進が挙げられます。早根早起®の500倍希釈液を、1ヶ月育苗した水稲苗に施用した翌日に根を切断し、純水を入れたビーカー内で培養しました。

    無処理区と「早根早起®」区で比較すると、写真右側のように後者の方が根の再生が早まることが確認できました。このことから、移植時に受けた損傷や害虫による食害などからの、早期の回復が期待されます。

    使用方法

    水で200〜500倍に希釈した液体を、作物の生育段階における以下のタイミングで施用します。

    施用するタイミング 施用量や回数
    育苗時 128穴セルトレイ1枚につき1~2lの希釈液を、葉菜類で2回、果菜類で4回を目安に施用
    ポット植替時 植え替え後に根元にたっぷり施用する
    本圃定植時 定植の前日や定植後に株元にたっぷり施用

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈液がジョウロや散水器などの内部に残留しないよう使用後は洗い流す
    • 使用する機器の目が細かい場合、目詰まり防止のためのフィルターを取り付ける
    • アルカリ性資材や農薬との混用は避ける
    • 希釈液はその日のうち使い切る

    >>早根早起®の詳細はこちら

     アミハート®「丈夫な根の生育に」

    効果

    作物の発根を促進させるのであればアミハート®がおすすめです。アミハート®は単分子の核酸を豊富に含んでおり、単分子であるため吸収の良さが特徴です。

    アミハート®に含まれる上記成分の作用によって以下のような効果が期待できます。

    • 根はりを良くしたい
    • 成り疲れを予防したい
    • 葉色を良くし作物の生育を促進させたい

    施用事例

    アミハート®はさまざまな作物で施用が可能です。例としてトマトでの施用事例施用をご紹介します。アミハート®を希釈して月に2〜3回潅注処理した際の結果が、以下の写真のとおりです。

    アミハート®の施用により根張りを促進することで、弱った生育を回復させる効果が期待できます。

    使用方法

    施用する際は、育苗期・定植前後であれば水で500倍に希釈します。定植~収穫前であれば

    潅注施用は2~5L/10a、葉面散布は500倍で施用します。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
    • 孔径0.2mm以下の灌水チューブを使用する際は、フィルターを通す
    • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

    >>アミハート®の詳細はこちら

    Tecamin Max「天候に左右されずに作物の生育をよくする」

    効果

    作物を天候に左右されずに育て上げるためには、Tecamin Maxがおすすめです。Tecamin Maxには、各種アミノ酸が豊富に含まれているのが特徴です。なかでも作物のタンパク質合成に大きくかかわるグルタミン酸が、樹勢回復や維持に大きく貢献します。

    年によっては日照不足によって、収量が大きく低下することがあります。光合成能力が低下したときでも、Tecamin Maxに含まれるアミノ酸が作物の細胞壁から速やかに吸収されることで生育の促進が可能です。

    施用事例

    Tecamin Maxを用いた施用事例として、キュウリの秀品の増加があります。10aあたり200mlを500倍に希釈した葉面散布剤を複数回散布したときの結果は、以下の写真のとおりです。

    慣行区とグルハートプラス(従来品)区を比較すると、後者の方が樹勢を維持したまま、生育終盤においても秀品率が高いキュウリを収穫できました。

    使用方法

    果菜類の場合は、Tecamin Maxを定植後から収穫前にかけて、10aあたり200〜300mlを500〜1000倍に希釈した溶剤を葉面散布します。施用回数の目安は月に2〜4回です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 生育具合に合わせて施用量や回数、希釈倍率を調整する
    • ミネラルの多い資材と併用する際は沈澱が生じないか確認する
    • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
    • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

    >>Tecamin Maxの詳細はこちら

     植物の肥料・農業資材でお悩みの農家様へ

    「栽培時期によらず安定的に生産したい」「もっと作物のサイズを大きくしたい」などのお悩みを抱えている生産者の方がいらっしゃるのではないでしょうか。

    アミノ酸や核酸の研究を先駆けて行なってきた味の素ヘルシーサプライ(株)は、生産者様が陥りがちなお悩みを解決するためのソリューションを提案するために、多くの農業資材を提供しています。

    農業資材は、キャベツ以外の作物についてもお使いいただけるので、各生産ステージで資材をご活用いただくことで、品質の良い作物を安定的に生産できるようになるでしょう。

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     キャベツ栽培のまとめ

    キャベツの栽培スケジュールや流れ、おすすめの肥料・農業資材について解説しました。キャベツは栽培期間中に適切な温度管理ができないと生育に遅延が生じ、不揃いや小玉になる可能性もあります。また、タイミングよく追肥を行わないと、結球のよいキャベツに育て上げられません。

    味の素ヘルシーサプライのバイオスティミュラントを活用することで、商品価値の高いキャベツに育て上げられるでしょう。ぜひ本記事の内容を、キャベツ栽培に役立ててみてください 。

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