【プロ農家向け】花卉の栽培方法とおすすめ肥料・農業資材

施用方法 更新日:

「花卉の生産量を増やす育て方が知りたい」

「花卉栽培において生育が進まず課題を感じている」

「花卉栽培に役立つ農業資材の選び方がわからない」

このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。花卉は種類によって栽培方法が異なるものの、播種から育苗期間の管理はもちろん、定植後の施肥など気を遣わなければならないポイントが多々あります。

そこで本記事では、以下の内容を中心に解説します。

  • 一般的な花卉の栽培スケジュール
  • 花卉の育て方における注意点
  • 花卉栽培の手助けとなる農業資材

花卉の育て方はもちろん、生育を促進させるバイオスティミュラントについても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

〈本記事で紹介されているバイオスティミュラント〉

  

 目次

     花卉栽培の時期・栽培歴

    パンジー

    花卉は観賞用という意味を持っており、具体的には以下のような植物を対象とした言葉です。

    • 切り花
    • 鉢花
    • 花壇苗
    • 盆栽
    • 観葉植物

    そのため、植物の種類によって栽培歴も変わります。また、栽培方法も土で育てる「土耕栽培」の他に、水に養分を溶かした培養液を使用する「養液栽培」などがあります。

    種類によって栽培歴が異なるため、収穫の時期をずらせば生産量の増加を図ることが可能です。施設栽培の場合は天候や気温の影響を受けにくく、安定した生産量の確保が見込めます。近年では、露地栽培と施設栽培の併用で開花時期をずらすことにより、生産量を増やしている事例もあります。

     花卉の栽培方法

    一般的な花卉の栽培方法に関して、大きく以下の4フェーズに分けて紹介します。

    • 播種
    • 育苗
    • 管理
    • 収穫

    品種によって栽培方法は変わりますが、参考にしていただければ幸いです。

     ①播種

    花卉の場合、播種の方法は大きく分けて以下の3とおりです。

    • すじまき
    • 点まき
    • ばらまき

    すじまきは、土壌に作ったすじの上で真っすぐに種をまく方法です。まず、支柱や割りばしなどを使用して溝を作ります。できた溝に1cmほどの間隔で種をまいていき、土をうすくかけて手のひらで軽く押さえます。

    点まきは、一定の間隔で種を複数粒ずつまく方法です。ペットボトルの蓋や指などで、深さが1cmほどの小さな穴を作ります。できた穴に種を2〜5粒ずつまいたら、土をかぶせて軽く押さえましょう。

    ばらまきは、文字通り土の上から種をばらまく方法です。間隔などはあまり気にせず、土の上で種をばらまいた後、種が軽く隠れる程度に土をかけます。

    花卉の種類によって適したまき方は変わりますが、どの播種方法であっても種をまいた後は灌水を行いましょう。

     ②育苗

    発芽後は、新芽の葉が重なり合ってきたら間引きを行います。芽が密集している場合は、無理に手で引き抜くと株を傷つけてしまうため、ピンセットなどの活用がおすすめです。引き抜く際はピンセットで被元を挟み、ゆっくりと土から引き抜きます。

    間引く苗は、以下の特徴に該当するものを選びましょう。

    • 他の株に比べて小さい
    • 茎が細い
    • 葉が変色している

    灌水を行う際は、地植えであれば葉がしおれる前に水を与えます。一方で、水の与えすぎは根腐れにつながります。また、水を与えるタイミングは、朝から午前中にかけて行いましょう。なぜなら、日中に水を与えると蒸れの原因になり、夕方に水やりを行うと徒長しやすくなるからです。

     ③管理

    花卉の苗が育ってきたら、必要に応じて定植を行います。定植方法は花卉の種類によって異なりますが、基本的に浅植で行います。深植えをすると、活着が遅れて初期生育が悪くなり、病害にかかりやすくなるからです。

    温度管理も、花卉栽培において重要なポイントです。例えば、カーネーションであれば生育温度が18〜20℃と低いため、特に夏は風通しの良い環境を保てるように管理しましょう。

    生育期間中は、必要に応じて肥料を与えます。特に鉢やポットなどへ移植した後は土も少ないため、肥料を施用する回数が増えるケースもあります。一方で、与えすぎると肥料焼けを起こしてしまうため、葉や株の生育具合を細かく確認しなければなりません。

     ④収穫

    花卉の種類によって、収穫方法は変わります。切り花として出荷する場合は、余分な葉やつぼみは取り除きましょう。茎を長く残すと2番花が遅れてしまうような花卉であれば、5節でカットして脇芽を1〜2芽残します。

    また、必要に応じて出荷調整も行います。例えばトルコキキョウなどであれば、色の出ていない緑色の小さなつぼみや咲きすぎた花は取り除きましょう。下葉の処理は、握りこぶし2つほどの長さを目安に葉を掻いて整えます。花卉次第で収穫のタイミングが異なるため、それぞれの適期と出荷スケジュールなどを踏まえて調整します。

     プロ農家向け花卉栽培のおすすめ肥料・農業資材

    花卉栽培の播種から収穫の間には、さまざまな問題が発生します。特に、天候による生育への影響は、人の手でコントロールできません。

    そこで、花卉の成長を促進させるための手助けとなるのが、味の素グループの農業資材です。ここでは、味の素グループで取り扱っているバイオスティミュラントを例に、肥料・農業資材の効果を紹介します。

     早根早起®「徒長しない丈夫な苗づくりを」

    早根早起  効果

    花卉における苗の生育や活着促進を図るのであれば、早根早起®がおすすめです。早寝早起®は、苗が徒長しにくいように核酸やキレート鉄・窒素などが配合されています。

    早根早起き®に含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

    • 丈夫な根を育成したい
    • 苗の根はりを良くしたい
    • 移植や定植時の活着を改善させたい

     施用事例

    早根早起®の施用で、トルコキキョウの根はりが良化した事例があります。移植2週間前と移植直後に潅注施用を行い、移植1ヶ月後の様子を比較した際の結果は、以下の写真のとおりです。


    早根早起®の施用により根張りが促進され、トルコキキョウの生育に良い影響が見られました。

     使用方法

    花卉の場合は、育苗期や定植前後に200〜500倍に希釈した液を施用します。施用回数は2〜4回が目安です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
    • アルカリ性資材やその他農薬などとの混合は避ける
    • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

    >>早寝早起®の詳細はこちら

     アミハート®「丈夫な根の生育に」

    アミハート

     効果

    花卉の発根を促進させるのであればアミハート®もおすすめです。アミハート®は単分子の核酸を豊富に含んでおり、吸収の良さが特徴です。

    アミハート®に含まれる上記成分の作用によって以下のような効果が期待できます。

    • 根はりを良くしたい
    • 成り疲れを予防したい
    • 作物の生育を促進させたい

     施用事例

    アミハート®の施用で、トルコキキョウの発根を促進させた事例があります。500倍に希釈した液を2週間に1回潅注施用した際の結果は、以下の写真のとおりです。


    アミハート®の施用により発根が促進され、トルコキキョウの生育に良い影響が見られました。

     使用方法

    花卉の場合は、定植直後から収穫までの間に10aあたり3〜5Lを潅注施用します。施用回数は生育具合によりますが、月2〜4回が目安です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
    • 孔径0.2mm以下の灌水チューブを使用する際は、フィルターを通す
    • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

    >>アミハート®の詳細はこちら

     アジフォル®アミノガード® 544「葉、茎の生育促進に」

    アジフォル®アミノガード® 544

     効果

    花卉の葉や茎の生育を促進させるのであればアジフォル®アミノガード® 544がおすすめです。アジフォル®アミノガード® 544は、高濃度のアミノ酸や亜鉛などのミネラルを豊富に含んでおり、作物の生育をサポートします。

    アジフォル®アミノガード® 544に含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

    • 根からの養分吸収を良くしたい
    • 暑熱期に苗質を維持したい
    • アミノ酸やミネラルを補給したい

     施用事例

    アジフォル®アミノガード® シリーズの施用で、リンドウの生育を促進させた事例があります。アジフォル®アミノガード®701を、リンドウの生育期間中に3回葉面散布した際の結果は、以下の写真のとおりです。

    アジフォル®アミノガード®701の施用により、リンドウの地上部の生育に良い影響が見られました。

     使用方法

    花卉の場合は、育苗・定植期や収穫前に水で1,000倍に希釈した液を散布します。施用回数は生育具合によりますが、月2〜4回が目安です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈時によく攪拌してから使用する
    • アルカリ性資材やその他農薬などとの混合は避ける
    • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

    >>アジフォル®アミノガード® 544の詳細はこちら

     Tecamin Max「天候に左右されずに花卉の生育をよくする」

    テカミンマックス

     効果

    花卉を天候に左右されないよう育て上げるには、Tecamin Maxがおすすめです。Tecamin Maxは、各種アミノ酸が豊富に含まれていることが特徴です。なかでも作物のタンパク質合成に大きくかかわるグルタミン酸が、樹勢回復や維持に大きく貢献します。

    Tecamin Maxに含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

    • 農薬と混用で効率良く葉面散布をしたい
    • 曇りの日が続き作物の生育が悪い
    • 暑熱期に苗質を維持したい

     施用事例

    Tecamin Maxは花卉以外にも、さまざまな作物で施用できます。例として、ジャガイモの収穫量が増加した事例があります。Tecamin Maxを3回葉面散布した際の結果は、以下の写真のとおりです。

    テカミンマックスジャガイモ

    未施用区とTecamin Maxを施用した区で収穫量を比較した際に、ジャガイモの個数は5%、重量は22%増加しました。

     使用方法

    花卉の場合は、Tecamin Maxを定植から収穫前に10aあたり150〜300mℓに希釈した液を葉面散布します。施用回数は生育具合によりますが、2〜4回が目安です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 生育具合に合わせて施用量や回数、希釈倍率を調整する
    • ミネラルの多い資材と併用する際は沈澱が生じないか確認する
    • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
    • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

    >>Tecamin Maxの詳細はこちら

     Tecamin Flower「花芽の充実に」

    テカミンフラワー

     効果

    花卉の花芽を充実させるには、Tecamin Flowerがおすすめです。Tecamin Flowerに含まれる遊離アミノ酸やリン酸、モリブデンなどの成分が花芽の充実につながります。

    Tecamin Flowerに含まれる上記成分の作用によって以下のような効果が期待できます。

    • 花芽を充実させたい
    • 高温時のストレスによる着花不良、落花を抑えたい
    • 栄養成長から生殖成長への切り替えを促したい

     施用事例

    Tecamin Flowerは花卉以外にも、さまざまな作物で施用が可能です。例として、トマトの着果数の増加があります。10aあたり300ml希釈した葉面散布剤を、トマトの開花初期とその21日経過後の2回散布した結果は、以下の写真のとおりです。


    慣行区とTecamin Flower施用区を比較するとトマトの着果数が5%増え、収量にも増加がみられました。

     使用方法

    花卉の場合は、Tecamin Flowerを着蕾期に施用します。10aあたり200〜300mℓを希釈して葉面散布します。施用回数は着蕾期と開花初期に1〜2回が目安です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 酸性資材のため、アルカリ性の資材と混用する際は少量から試してみる
    • ミネラルの多い資材と併用する際には沈澱が生じないか確認する
    • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
    • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

    >>Tecamin Flowerの詳細はこちら

     植物の肥料・農業資材でお悩みの農家様へ

    味の素ヘルシーサプライ(株)では、本記事で紹介した農業資材に限らず長年の研究で培った独自技術を利用した、バイオスティミュラントを取り扱っています。植物の生育に関しては、天候不順など人の手でコントロールが難しい問題も発生することでしょう。

    味の素ヘルシーサプライ(株)が取り扱っているバイオスティミュラントは、発根促進から収穫前まで、作物の生育を促す農業資材が揃っています。花卉だけでなく、さまざまな作物に施用できるため、農家様の課題やニーズに合ったソリューションのご提案が可能です。

    >>製品・サービス一覧

     花卉栽培のまとめ

    本記事では、花卉の育て方や、栽培に役立つ味の素グループのバイオスティミュラント活用方法を解説しました。花卉は種類によって管理方法が異なるため、花の特性に合わせて気を遣わなければならない点が多岐にわたります。

    近年では天候不順などにより、花卉はもちろん作物の生育において求められる対策が増えています。花卉栽培においては、ぜひ味の素グループのバイオスティミュラントを活用いただき、作物の生産性向上を手助けできれば幸いです。

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