化成肥料とは？効果的な使い方とプロ農家向けおすすめ肥料を紹介

チュートリアル更新日：2024年4月11日

「化成肥料って有機肥料と何が違うの？」

「メリットだけでなくデメリットについても知りたい」

「他におすすめの農業資材はないだろうか？」

このようなお悩みを抱えていませんか？化成肥料は安価に手に入り、手間もかからないため農業経験の浅い方でも使いやすいです。しかし、化成肥料は使い方によっては作物や土壌環境に悪影響を及ぼすことがあります。そこで、本記事では以下のポイントについて解説します。

化成肥料の特徴
化成肥料のメリット・デメリット
化成肥料の使う際のポイント

また、化成肥料以外にも近年世界で注目を集めている農業資材について紹介しているので、作物栽培で失敗しないためにもぜひ最後までお読みください。

【この記事で紹介しているバイオスティミュラント】

化成肥料とは？

化成肥料は化学肥料（無機質肥料）の一種であり、窒素・りん酸・加里のうち一種類しか含まない単肥と2種類以上含む複合肥料に分かれます。単肥と複合肥料の具体的な内訳は以下のとおりです。

化成肥料は複合肥料に分類され、窒素・りん酸・加里の成分の合計が15〜30％含まれているものを普通化成肥料、30％以上含まれているものを高度化成肥料と呼びます。

化成肥料の特徴

化成肥料の大きな特徴が即効性です。作物に肥料を与えたいと思ったら、すぐに施用でき効果を発揮してくれます。

化学肥料は、化石燃料や鉱物資源を原料として製造されます。化学肥料の1つである化成肥料は、1粒の中に窒素・りん酸・加里などの肥料成分が含まれているのが特徴です。

化成肥料と比較される肥料として、有機肥料があります。両者の大きな違いは、土壌改良効果の有無です。有機肥料は土壌に施用することで、土壌の団粒構造を形成したり保水性を良くしたりといった効果があります。

一方、化成肥料は土壌に素早く栄養を届けられますが、土壌改良効果は期待できません。

化成肥料のメリット・デメリット

化成肥料のメリットばかりが注目されがちですが、施用後に後悔することがないようデメリットまでしっかり理解することが大切です。メリットとデメリットを比較して、どのように化成肥料を活用するべきか検討してみてください。

化成肥料のメリット

ここでは、化成肥料のメリットを3つ紹介します。

［①栄養素がバランスよく含まれている］

化成肥料には、作物の必要とする栄養素がバランスよく含まれています。化成肥料は粒の形が均一でありそれぞれに同じ量の成分が配合されているため、施用する量の計測が容易です。

また作物の生長に合わせて量を調整できるため、ムラなく施用できます。成分量が安定していない有機肥料を目的に応じて配合するのは経験が必要な部分がありますが、化成肥料は経験の浅い方でも扱いやすい農業資材といえるでしょう。

［②安価で手に入る］

化成肥料は工場で大量生産が可能であるため、安定した品質の製品が比較的安価に入手できます。

一方で有機肥料は、化成肥料のように工場での大量生産は困難です。また、有機肥料は水分を含んでいるため運搬や管理のためのコストがかかってきます。そのため、化成肥料に比べると価格は高くなる傾向にあります。

［③悪臭が出にくい］

化成肥料を使うことで、悪臭の問題に悩まされることがなくなります。化成肥料は原料が無機物であり、臭いが発生しにくいためです。

有機肥料は動植物由来の肥料のため、悪臭が発生して近隣住民からのクレームにつながることがあります。これは、有機肥料は通気性が悪いと嫌気性発酵（酸素を利用しないで有機物を分解する発酵）となり、悪臭物質の原因である硫黄化合物や低級脂肪酸が長期にわたって発生するためです。

化石燃料や鉱物資源を原料としている化成肥料では、有機肥料のような悪臭に悩まされる心配はありません。

化成肥料のデメリット

ここでは、化成肥料のデメリットを3つ紹介します。

［①環境に悪影響がある］

化成肥料は、環境に悪影響を与える可能性があります。例えば、3大栄養素の1つである窒素は作物に施用しても全て吸収されるわけではありません。余剰窒素は環境に放出され、大気汚染やオゾン層の破壊につながる恐れがあります。

［②土壌環境が悪くなる］

化成肥料のみを施用していると、土壌中の微生物が減少して生態系のバランスが崩れてしまいます。その結果、土壌の排水性や通気性が悪くなり作物栽培に悪影響を及ぼす恐れがあるため、化成肥料と一緒に有機肥料などを併用することが大切です。

［③外部環境や病害虫に対する抵抗性が弱まる］

化成肥料によって、作物が本来持っている抵抗性が弱まる可能性があります。化成肥料は吸収がよいため、肥料が必要でない時でも水と一緒に吸収すると作物が過繁茂となり、環境ストレスや病害虫に対する抵抗性が弱くなる恐れがあります。

化成肥料の使い方のポイント

ここでは、化成肥料を使う際のポイントを解説します。これらのポイントを意識するかしないかで収量に大きな差が出る可能性があるので、ぜひ参考にしてみてください。

施用量を守る

化成肥料を施用する際には、施用量を守ることが大切です。化成肥料は水に溶けやすい塩化カリウムや硫酸アンモニウムなどの塩類が原料となっているため、必要以上に与えると作物の根の細胞が壊死する恐れがあります。

これを「肥料やけ」といい、作物が枯死してしまうリスクがあるため注意が必要です。肥料やけは過剰に施用したときだけでなく、施用直後に種まきや植え付けを行った場合にも起こります。そのため種まきや植え付けの1週間ほど前に、化成肥料の施用を行うようにしましょう。

施用後には土壌を撹拌する作業を行う

化成肥料を肥料を施用したあとは、土壌をしっかり攪拌することが大切です。土壌の攪拌は、トラクターなどの農業機械を用いて行います。

土壌攪拌をしっかり行うことで垂直方向と水平方向の両方に肥料を攪拌でき、土壌全体に肥料を行き渡らせられるばかりでなく、作物の肥料やけの回避にもなります。

【プロ農家向け】おすすめ肥料・農業資材

有機肥料と比較しながら化成肥料について解説してきましたが、健全な作物に育て上げるならバイオスティミュラントもおすすめです。

バイオスティミュラントは、ヨーロッパを中心として注目を集めている農業資材です。生物刺激剤と訳されるバイオスティミュラントは、作物に対して以下のような影響を与えることが期待されています。

健全な作物にする
ストレス耐性を持たせる
収量増加や品質向上につながる

味の素ヘルシーサプライ（株）は長年のアミノ酸や核酸の研究を活かし、バイオスティミュラントの開発にも力を入れています。

ここでは、農家の方におすすめの2つのバイオスティミュラントを紹介するので、作物の更なる生育改善や収量アップのためにぜひ参考にしてみてください。

Tecamin Max「作物の収量アップに貢献」

Tecamin Maxは、グルタミン酸をはじめとするアミノ酸を豊富に含むバイオスティミュラントです。グルタミン酸は作物のタンパク質合成に欠かせないアミノ酸で、生育促進に貢献します。Tecamin Maxは以下のようなお悩みを抱えている方におすすめです。

作物の実入りを良くして収量をアップさせたい
曇りの日や低温時の生育が悪い
根から養分吸収をしっかりさせたい

農薬と混用して葉面散布ができるため、作物が弱っている時でも施用が可能です。Tecamin Max をイチゴに施用した事例では、草勢が良くなるだけでなく糖度も増加する結果となりました。

＞＞Tecamin Maxの詳細はこちら

アミハート®「しっかりした根で作物全体を支える」

アミハート®は、作物の発根作用効果がある核酸を含んだバイオスティミュラントです。アミハート®️に含まれている核酸は単分子処理がされており、作物に吸収されやすいのが特徴です。特に以下のような効果を求める方におすすめします。

作物の根張りを良くして葉色の良い作物に育て上げたい
なり疲れを予防し生育を早めたい
外部環境によるストレスを予防したい

本製品もTecamin Maxと同様に、農薬と混用して葉面散布が可能です。アミハート®をキャベツに施用した事例では、未施用時に比べて重量が28%増加、サイズが13%アップする結果となりました。

＞＞アミハート®の詳細はこちら

まとめ

化成肥料の特徴や使い方のポイント、メリット・デメリットなどについて解説しました。化成肥料は安価で栄養バランスがよく使いやすいですが、使い続けていると作物に悪影響が出ることもあります。

化成肥料単体で使うのではなく、有機肥料などと上手く組み合わせて施用することが大切です。味の素ヘルシーサプライ（株）では、本記事で紹介した商品以外にもさまざまなバイオスティミュラントを取り扱っております。

今後、バイオスティミュラントの市場は拡大することが見込まれており、農家の方の高齢化や人手不足が懸念される我が国においても需要が高まることが予想されます。作物を生産する上での1つの選択肢として、バイオスティミュラントをぜひ検討してみてください。

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