液体肥料とは?効果的な使い方とプロ農家向けおすすめ肥料を紹介

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いちご

 「思った以上に作物の実入りがない」

「農薬と併用できる肥料はないだろうか?」

「効果がすぐに出る資材を試してみたい」

 このようなお悩みを抱えている方には、液体肥料がおすすめです。液体肥料の大きな特徴は「速効性」です。利用効率も固体肥料より高いため、目に見える効果をすぐに実感できるでしょう。

しかし、液体肥料の種類は用途に応じてさまざまです。いくら効果があるからといって、適切な使い方をしないと、かえって悪い影響を招きかねません。例えば、ある液体肥料を果菜類に施用する際に、説明書には「定植後に施用」とあるにもかかわらず、育苗期の早い段階で施肥してしまうと、作物が枯れてしまうこともあるのです。このように、液体肥料を施用する際には作物の種類だけでなく生育段階においても使い分けをすることが大切です。

そこで本記事では「液体肥料の特徴」「メリット・デメリット」「おすすめの液体肥料」「液体肥料の使い方のポイント」などについて詳しく解説します。液体肥料を取り入れることで、環境ストレスに強い元気な作物を育てられるようになるでしょう。立派な作物を育てるために、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

【本記事で紹介されているバイオスティミュラント】

目次

    1. 液体肥料とは?
    液体肥料とは?

    液体肥料とは、肥料を水溶液にしたものです。液体という特性上、以下のような特徴があります。 

    • 成分を均一にして施用できる
    • 農薬と混ぜて使用可能なものもある
    • 土壌に浸透しやすい
    • スプリンクラーなどの灌水装置で手軽に施用できる

     日本では江戸時代から、主に以下の原料で自家製の液体肥料がつくられてきました。 

    • 魚の煮汁
    • 獣の肉の発酵液
    • 人糞尿と水の混合液あるいは発酵液

     当時は、これらの液体肥料は最高級の肥料として用いられていたのです。現在では、肥料生産技術の進歩とともに様々な液体肥料が作られています。

    2. 液体肥料の特徴?

    液体肥料の特徴

    液体肥料には大きく分けて、化成液肥と有機液肥があります。化成液肥は、化学肥料を原料として合成された肥料です。現在市場に出回っているほとんどの液体肥料が、化成液肥となっています。

     一方、動植物由来の有機物を原料にした肥料が有機液肥で、日本で古来から栽培に使われてきた液肥です。 液体肥料には以下の2つの散布方法があり、利用すべき商品が異なるので注意しましょう。 

    • 土壌に散布する
    • 植物体に散布する 

    土壌に散布する場合は、作物は根から肥料成分を吸収します。一方で植物体に散布する場合は、茎や葉から肥料成分を吸収します。液体肥料を使用する際には、土壌散布用か植物体散布用かをしっかり確認することが大切です。

    3. 液体肥料を使用するメリット・デメリット

     液体肥料を使用するメリット・デメリット

    液体肥料にはメリットとデメリットがあります。それらを理解した上で、栽培している作物に施用する液体肥料を見つける際の参考にしてみてください。

    液体肥料のメリット

    液体肥料には、以下の3つのメリットがあります。 

    1. 速効性がある
    2. 地温が低くても栄養の吸収が可能
    3. 施肥量を調整できる

     液体肥料には速効性があること以外にも、育てる環境に左右されやすく施肥料の微調整ができる点が魅力的です。それぞれ特徴について、確認していきましょう。

    メリット(1):速効性がある

    液体肥料の大きなメリットは、速効性があることです。水溶液のため、作物にすばやく吸収され、すぐに効果が現れます。そのため、液体肥料は主に追肥として用いられます。 また、液体肥料は利用効率も非常に高いです。利用効率とは施肥された養分のうち、作物に吸収される割合(%)を指します。液体肥料と固体肥料の利用効率を比べたのが以下の表です。

    肥料の種類 利用効率
    固体肥料 約60%
    液体肥料 約90%

    液体肥料が高い利用効率を誇っているのも、速効性と関係しています。特にアメリカでは、液体肥料の生産量が固形肥料よりも上回っていると言われています。

    メリット(2):地温が低くても栄養の吸収が可能

    液体肥料を使用すると、地温が低くても栄養吸収が可能です。地温が低いと作物の根の活動が低下し、根を通しての栄養吸収が難しくなります。そんなときは、液体肥料を葉面散布することで栄養補給ができます。

     葉面散布とは、液体肥料を作物の地上部に直接散布し、葉に養分を吸収させる施肥方法です。地温の低下時以外に、作物の品質向上や生育不良の早期回復などの効果も期待できます。 製品によっては、葉面散布に対応していない液体肥料があるので、購入前にはあらかじめ確認しましょう。

    メリット(3):施肥量を調整できる

    液体肥料は、施肥量を調整できる点も大きなメリットです。液体肥料であれば、作物の種類・生育ステージに応じた施肥を行えます。液体肥料は通常500〜1000倍程度に希釈して使用することが多いです。このように、希釈倍率を変えることで施肥量の微調整が可能なのは、固形肥料にはないメリットです。また、必要とする施肥量を微調整することで液体肥料を無駄なく使用でき、コストの低減だけでなく環境にも優しい農業を行えます。

    液体肥料のデメリット

    液体肥料を利用する際には、注意すべきポイントがあります。 

    1. 肥料やけを起こすリスクがある

     液体肥料の性質や正しい使用方法を身につけることで、デメリットは次第に薄れていくでしょう。以下、詳しく見ていきます。

    デメリット(1):肥料やけを起こすリスクがある

    液体肥料を施用すると、間違った使い方によっては肥料やけを起こす場合があります。肥料やけとは、施肥が不適切であるために作物に悪影響が出て、さまざまな症状が現れることです。主な原因に肥料のやりすぎがありますが、過剰の肥料を土壌に投入すると、作物体内部の浸透圧が相対的に低くなります。その浸透圧差をなくそうと、水が作物の内から外へ出ていき、水が吸収できない状態となるのです。肥料やけで見られる主な症状は、以下のとおりです。
    • 脱水
    • 発芽障害
    • 葉焼け
    • 根焼け

     作物の根の養分・水分の吸収機能を害することで、地上部の生育阻害を引き起こすことが多く、重症の場合には枯れてしまうこともあります。肥料やけを防ぐには、液体肥料の説明書を確認して、正しい使い方を守ることが大切です。

    4. 【プロ農家向け】液体のおすすめ肥料・農業資材

    液体のおすすめ肥料・農業資材

    ここでは、液体肥料のおすすめの商品をご紹介します。農薬と併用できる葉面散布剤や、核酸を豊富に含んだ資材など、作物の種類や生育環境に応じて使い分けられる液体肥料があります。作物栽培のお悩み解消のために、ぜひ参考にしてみてください。

    Tecamin Max「ストレスに強い作物をつくる!」

    Tecamin Max

    Tecamin Maxは、作物の土台を作るのに必要なグルタミン酸というアミノ酸を豊富に含んだ葉面散布剤です。アミノ酸は、作物の細胞壁からすみやかに取り込まれるので、以下のようなお悩みをお持ちの方に最適です。

    • 作物の生育を早めたい
    • 良質な苗を育てたい
    • 作物の実入りをよくしたい

     作物の光合成能力が低下する低温時や曇天時などでも、健やかな生育をサポートします。農薬との混用ができる葉面散布剤ですが、作物の種類や生育段階によって希釈倍率が定められています。

    >>Tecamin Maxを試してみる

    アミハート® 「単分子核酸で丈夫な体を!」

    アミハート®

    アミハートは、作物の発根を促進する作用を持つ核酸を豊富に含んでいるのが特徴です。特に核酸の中でも単分子処理された核酸を含んでいるため、すばやく吸収されます。以下のようなお悩みをお持ちの方におすすめです。

    • なり疲れを予防したい
    • 作物の葉色を良くしたい
    • 生育に勢いをつけたい
    • 作物の環境ストレスを予防したい
    • 作物の根張りを良くしたい
    • 少しでも生育を早めたい

    月2~4回を目安に、作物の根に届くように希釈液を株元に施用します。

    >>アミハート®を試してみる

    5. 液体肥料の使い方のポイント

    液体肥料の使い方のポイント

    液体肥料を使う際の、ポイントを3つ紹介します。

    1. 施肥する前によく振ってから使う
    2. 液体肥料の施用タイミングに注意する
    3. 希釈した液体肥料は必ず使い切る

    これらのポイントを意識して使うことで、液体肥料の効果を最大化できるでしょう。

    ポイント①:施肥する前によく振ってから使う

    希釈した液体肥料を施用する前には、よく振って使うようにしましょう。希釈後の液体肥料をそのまま放置すると、成分が分離し不均一な溶液になります。よく振らないまま作物に与えると溶液濃度にムラができ、高濃度の液体肥料が作物に吸収されて枯れてしまうなど、生育に悪影響を与えることがあります。濃度が均一でないと、土壌中の肥料濃度が高くなり根が痛んでしまう可能性があるのです。

    ポイント②:液体肥料の施用タイミングに注意する

    液体肥料の種類に応じて、使用方法をよく確認しましょう。液体肥料は天気の良い日や気温が高い日は、水分が蒸発しやすいです。そのため、誤ったタイミングで使用すると液体肥料の濃度が高まり、作物を痛めてしまう原因になります。

    ポイント③:希釈した液体肥料は必ず使い切る

    希釈した液体肥料は、保存せずに使い切るようにしましょう。液体肥料には有機物が含まれるので、水を加えることで化学反応が起こりやすくなっています。品質に変化が起きる可能性もあるので、希釈したら使い切りましょう。施用する度に希釈するのは面倒に感じるかもしれませんが、実りある作物を収穫するためには大切なことです。

    6. 液体肥料のまとめ

    液体肥料のまとめ

    液体肥料の特徴やメリット・デメリット、おすすめの資材などについて解説しました。液体肥料は速効性があるため、目に見える効果を早く実感しやすいです。作物に合った液体肥料をうまく取り入れることで、収量アップが目指せるでしょう。アミノ酸を原料に事業を展開している味の素ヘルシーサプライ株式会社は、さまざまな種類の液体肥料を取り扱っています。最適な液体肥料を見つけるために、今回お伝えした内容をぜひ参考にしてみてください。

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