【プロ農家向け】ニンニクの栽培方法とおすすめ肥料・農業資材

施用方法 更新日:

「ニンニクの栽培期間は長期に渡るので、うまく育てる自信がない」

「ニンニク栽培に役立つ農業資材はないかな?」

「できれば他の作物とも併用できるものが良い」

このようなお悩みを抱えていませんか?ニンニクは栽培当初の種子代はかかりますが、そのあとの経費はそれほどかかりません。また、栽培が比較的容易で労働力もあまりかからないといわれています。

しかし、栽培期間は長期に渡るため、適切な管理ができないと高品質なニンニクを収穫するのは難しいです。

そこで、本記事では「ニンニクの栽培方法や注意点」「おすすめの農業資材」について解説します。安定的な収量を得るために、おすすめのバイオスティミュラントについても紹介しているので、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

【本記事で紹介のバイオスティミュラント】

早根早起アミハートテカミンマックス

目次

    ニンニク栽培の時期・栽培暦

    ニンニクは秋頃に植え付けを行います。翌年の春先には葉が伸びニンニクの根塊は成長し、6月頃に収穫期を迎えます。

    ニンニクは乾燥に弱く、保水性の高い有機質に富んだ肥沃な土壌を好む作物です。また、ニンニクには冷涼な気候を好み寒さに強い寒地系品種と、暖地での栽培に適している暖地系品種があります。

    本記事では、寒地系ホワイト六片種の栽培に焦点を絞って解説していきます。

    ニンニクの栽培方法

    ニンニクの大まかな栽培スケジュールは、以下の5段階に分けられます。 

    • 種球準備
    • 本畑準備
    • 定植
    • 植え付け後の管理
    • 収穫

    ニンニクの収穫時期は、年に1回の限られた期間です。収穫が早すぎても遅すぎても品質に悪影響がでます。高品質なニンニクを収穫するためには、長い栽培期間中の適切な管理が大切です。

    ここでは、ニンニクの各生育段階の管理等について詳しく解説します。

    ①種球準備

    まずは種球の準備を行います。種球とは、ニンニクをばらした鱗片のことです。この鱗片を植え付けて栽培します。

    種球を選別する際の適当な重さの目安は、10〜15gです。15gを超える種球は、複数萌芽する株が発生しやすくなり、逆に小球だと収量が上がりません。

    栽植密度は10aあたり18,000〜24,000株、種球は260〜300kgが標準です。種球を植え付ける前には、黒腐菌核病などの予防のために殺菌剤を湿粉衣します。

    湿粉衣は、種子の表面を湿らせた状態で全体に薬剤を付着させる方法です。使用する薬剤や薬量は最新の登録状況をご確認ください。

    ②圃場準備

    ニンニクを定植してから収穫までは、9〜10ヶ月ほどかかります。そのため、圃場の選定はニンニクの品質に直結する重要な要素です。圃場を選定する際には、以下のポイントを意識しましょう。 

    • 排水性・保水性の良い圃場を選ぶ
    • 湿害防止のため、暗渠・明渠などの対策を講じる
    • 病害虫の発生がみられる場合は連作は避ける

     ニンニクは有機物の施用効果の高い品目ですが、必ず完熟堆肥を使用しましょう。未熟堆肥では、生育障害を起こしたりネダニやタマネギバエの被害にあったりしやすいためです。

    生育を良くするために、リン酸をやや多めにし土壌pHは6.0〜6.5にしましょう。pHが5.5以下になると、生育不良となる恐れがあります。

    土壌はニンニクの根域の確保のために、20cm以上深耕して砕土率の向上を図ります。転作をした初年度は特に土塊が大きいため、耕転を何度も行い砕土率を高めましょう。

    10aあたりの肥料の成分量と施肥量の目安は、以下のとおりです。

    多肥栽培をすると、球割れやさび病を誘発する恐れがあります。畑の土質や前作の状態に応じて、施肥量を加減することが大切です。

    畝立てをする際の目安は、以下のとおりです。

     

     

     転換畑などの排水の悪いところでは、湿害を防ぐため高畝にする必要があります。

    ③定植

    ニンニクの定植に適している時期は、9月の中旬から下旬です。遅くとも10月5日までには、植え終えるようにしましょう。遅植えになると、越冬率の低下や減収につながりやすいです。

    植え付ける際には、りん片の発根部を下にした状態で畝に差し込み覆土します。このとき、横植えや逆植えにならないよう注意しましょう。

     植え付ける際の深さは、3〜5cmが適当です。深植えしすぎると、萌芽や生育が悪くなります。また、逆に浅植えだと裂球や凍害・ネダニの被害を受けやすくなります。

    ④植え付け後の管理

    越冬後に草丈が10cm程度になった頃に、1つの植え穴から芽が2本以上出ている場合には除けつが必要です。除けつをする際には下図のように残す方の株を押さえた状態で、徐けつする株を引き裂くようにして抜き取ります。

    4月頃から地上部の生育が旺盛になり、6月中旬頃まで続きます。追肥は2回行う必要があり、1回目は消雪後のできるだけ早い時期に行い、2回目は5月上旬頃までに終えると良いでしょう。

    追肥の時期が遅れたり多量に追肥した場合には、初期生育が劣ったり病害を招いたりする恐れがあります。追肥を行う際は、以下の表に示す量を目安にしてください。

    追肥施肥例(kg/10a)

     5月下旬になると、トウ(花茎)が出てきます。これがニンニクの抽苔です。トウをそのまま放置すると球の肥大が妨げられてしまうため、トウ摘みを行います。肥大を良くするために、トウ摘みは花茎が葉鞘から完全に抜け出してから行うようにしましょう。

    ⑤収穫

     ニンニクは6月下旬から7月上旬が、収穫に適した時期です。収穫期の判定には、茎葉の黄変程度を見る方法があります。

    茎葉の30〜50%が黄変した時が、収穫に適した時期とされています。ただ、マルチ栽培の場合には球の肥大が早いため注意が必要です。

    マルチ栽培の場合には、6月下旬になったら肥大状況を随時確認します。鱗片の尻部と球の盤茎部が、ほぼ水平になった頃に収穫を行います。

    収穫の時期は、早すぎても遅すぎても良くありません。早く収穫したり遅く収穫したりすると、以下のような弊害があります。

    次の年の種球用ニンニクの収穫は、販売用の収穫時期より5〜7日ほど遅らせて収穫します。収穫後は球の部分を葉で覆い直射日光を避け、圃場に2〜3日放置しましょう。収穫の際に種球の表皮に傷がつくと、乾燥病や軟腐病の原因となるため注意が必要です。

    プロ農家向けニンニク栽培のおすすめ肥料・農業資材

    ニンニクは、定植してから収穫までの期間が長いです。2度の追肥も適切に行う必要があります。ここでは、肥大したニンニクに育て上げるための肥料・農業資材を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

    早根早起®「根張りのよい丈夫な苗に育て上げる」

     

    早根早起

    効果

    早根早起®は、育苗や苗の活着促進に有効な液体肥料です。早根早起®には以下の成分が含まれており、徒長しない丈夫な苗の育成が可能です。

    • 核酸
    • キレート鉄
    • 窒素
    • リン酸
    • カリ

    発根や根の伸長を促進する核酸や、光合成に必須の成分である鉄が作物の丈夫な地下部の形成に貢献します。また、窒素・リン酸・カリをバランスよく配合しているため、植物体内のC/N比の改善も期待できます。葉色がよく、葉肉の厚い苗に育てたいとお考えの方におすすめの液体肥料です。

    施用事例

    早根早起®を用いた施用事例として、水稲の根の再生促進が挙げられます。早根早起®の500倍希釈液を、1ヶ月育苗した水稲苗に施用した翌日に根を切断し、純水を入れたビーカー内で培養しました。

     無処理区と「早根早起®」区で比較すると、写真右側のように後者の方が根の再生が早まることが確認できました。このことから、移植時に受けた損傷や害虫による食害などからの、早期の回復が期待されます。

    使用方法

    水で200〜500倍に希釈した液体を、作物の生育段階における以下のタイミングで施用します。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈液がジョウロや散水器などの内部に残留しないよう使用後は洗い流す
    • 使用する機器の目が細かい場合、目詰まり防止のためのフィルターを取り付ける
    • アルカリ性資材や農薬との混用は避ける
    • 希釈液はその日のうち使い切る

    >>早根早起®の詳細はこちら 

    アミハート®「丈夫な根の生育に」

    アミハート

     効果

      作物の発根を促進させるのであればアミハート®がおすすめです。アミハート®は単分子の核酸を豊富に含んでおり、単分子であるため吸収の良さが特徴です。

    アミハート®に含まれる上記成分の作用によって以下のような効果が期待できます。

    • 根はりを良くしたい
    • 成り疲れを予防したい
    • 葉色を良くし作物の生育を促進させたい

    施用事例

    アミハート®はさまざまな作物で施用が可能です。例としてトマトでの施用事例施用をご紹介します。アミハート®を希釈して月に2〜3回潅注処理した際の結果が、以下の写真のとおりです。

    アミハート®の施用により根張りを促進することで、弱った生育を回復させる効果が期待できます。

    使用方法

    施用する際は、育苗期・定植前後であれば水で500倍に希釈します。定植~収穫前であれば

    潅注施用は2~5L/10a、葉面散布は500倍で施用します。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
    • 孔径0.2mm以下の灌水チューブを使用する際は、フィルターを通す
    • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

    >>アミハート®の詳細はこちら

    Tecamin Max「天候に左右されずに作物の生育をよくする」

    テカミンマックス

    効果

    作物を天候に左右されずに育て上げるためには、Tecamin Maxがおすすめです。Tecamin Maxには、各種アミノ酸が豊富に含まれているのが特徴です。なかでも作物のタンパク質合成に大きくかかわるグルタミン酸が、樹勢回復や維持に大きく貢献します。

    年によっては日照不足によって、収量が大きく低下することがあります。光合成能力が低下したときでも、Tecamin Maxに含まれるアミノ酸が作物の細胞壁から速やかに吸収されることで生育の促進が可能です。

    施用事例

    Tecamin Maxを用いた施用事例として、キュウリの秀品の増加があります。10aあたり200mlを500倍に希釈した葉面散布剤を、複数回散布したときの結果は以下の写真のとおりです。

     

    慣行区とグルハートプラス(従来品)区を比較すると、後者の方が樹勢を維持したまま、生育終盤においても秀品率が高いキュウリを収穫できました。

    使用方法

    果菜類の場合は、Tecamin Maxを定植後から収穫前にかけて、10aあたり200〜300mlを500~1000倍に希釈した溶剤を葉面散布します。施用回数の目安は月に2〜4回です。

    使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

    • 生育具合に合わせて施用量や回数、希釈倍率を調整する
    • ミネラルの多い資材と併用する際は沈澱が生じないか確認する
    • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
    • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

    >>Tecamin Maxの詳細はこちら

    植物の肥料・農業資材でお悩みの農家様へ

     

    「基肥や追肥の量を適切に管理したい」「形の整った大きなニンニクに育て上げたい」といったお悩みを抱えている生産者の方がいらっしゃるのではないでしょうか。

    味の素ヘルシーサプライ(株)は、アミノ酸や核酸の研究を長年行ってきた実績があり、農業生産の現場におけるお悩みに寄り添ってきました。お悩みに応じた解決策を提案するために、複数のバイオスティミュラントをご用意しています。

    ニンニクだけでなく多くの作物にも施用できるため、作物の収量を安定させたいとお考えの方におすすめです。ぜひ、味の素ヘルシーサプライ(株)のバイオスティミュラントをお試しください。

    >>製品・サービス一覧

     

    ニンニク栽培のまとめ

    ニンニクの栽培スケジュールや流れ、おすすめの肥料・農業資材について解説しました。ニンニクは初心者でも比較的簡単に育てられる作物の1つで、収益につなげやすく稲作などの穀物とも競合しません。それでも高品質なニンニクに育て上げるには、種球を選定する段階から収穫後の管理など、行うことはたくさんあります。

    味の素ヘルシーサプライのバイオスティミュラントを併用すれば、生育を早めたり環境ストレスを軽減したりでき、品質の良いニンニクを育てるのに大いに役立ちます。ぜひ本記事の内容を、ニンニク栽培に役立ててみてください 。

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