味の素グループが作るバイオスティミュラントとは？　効果や使用方法、おすすめ製品をご紹介

チュートリアル 更新日：

「最近よく聞くバイオスティミュラントって何？肥料と違うの？」

「どうして味の素グループが農業資材を製造しているの？」

このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

農業をするうえで、農薬や肥料といった農業資材は切っても切り離せない存在です。そんな農業資材のなかでも、新たな農業資材として世界中で関心を集めているのが「バイオスティミュラント」で、実は私たち味の素グループでも製造・販売を行っています。

この記事では、バイオスティミュラントについて以下3つのポイントから解説します。

　①なぜ味の素グループが農業資材を作っているの？

　②そもそもバイオスティミュラントとは？　その効果と使用方法について

　③味の素グループのバイオスティミュラント製品について

生育を促進させるバイオスティミュラントの効果や使用方法について紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

 【本記事で紹介されているバイオスティミュラント】

  テカミンマックス アミハート テカミンフラワー 

目次

    なぜ味の素グループが農業資材を作っているの？

    この疑問の答えのヒントは、味の素グループの代表的な製品である「味の素®」や「ハイミー®」にあります。実は、味の素グループが生産・提供している農業資材のバイオスティミュラント製品は、うま味調味料である「味の素®」や「ハイミー®」の製造過程で生まれる発酵液をもとに作られているのです。

    「味の素®」や「ハイミー®」といったグルタミン酸の製品は、作る過程で副産物として発酵液ができます。この発酵液は以前そのまま廃棄処理されていたのですが、「栄養のカクテル」とも言えるほど有機物が多量に含まれており、廃棄するにはもったいない液体でした。

    この栄養豊富な発酵液を有効利用するため、新たな農業資材として開発されたのが味の素グループのバイオスティミュラント製品です。現在では、葉面散布剤や潅注資材など、成分や用途の異なる様々な製品が発売されています。

    そもそもバイオスティミュラントとは？

     

    バイオスティミュラントとは「作物や土に刺激を与え、より良い状態にする農業資材」のことです。近年急激にシェアを伸ばしている農業資材で、農薬や肥料、土壌改良剤とも異なる新たなジャンルとして世界規模で注目されています。

    主な原料は、天然成分や動物、作物からの抽出物、微生物の代謝によって生まれた物質です。作物が受けるストレスを和らげる効果が見込めるほか、生育をサポートする役目も果たします。

    日本でも、味の素をはじめとする様々な企業がバイオスティミュラントに関心を持ち、日々研究開発がおこなわれています。

    バイオスティミュラントにはどんな効果があるの？

     バイオスティミュラントには、水不足や高温・冷温、強風など、作物が受けるストレスを軽減させるだけでなく、耐性をつけ、生育を助ける作用があります。具体的な効果は以下のとおりです。

    • 光合成を活性化させる
    • 活性酸素を抑える
    • 開花や着果を良くする
    • 蒸散をコントールする
    • 根を活性化させ、増量する

    作物によっては、ひとつだけではなく複数の効果を発揮します。ストレスが緩和されて品質が改善されることにより、収穫量が増えるといった経済的な効果も期待できるのがポイントです。

    効果が似ているとして肥料と間違われることもありますが、厳密には異なる資材です。農薬や肥料、土壌改良剤との違いを、使用目的や効果の点から表にまとめました。

     

    このように、それぞれの農業資材には独自の役割や効果があります。併用により相乗効果も期待できるので、必要に応じて組み合わせて使用するのもよいでしょう。

    バイオスティミュラントの使い方

     バイオスティミュラントは葉面に散布したり、点滴のようにパイプやチューブで株元に与えるなど製品によってさまざまな使い方があります。また、作物によっても10aあたりで使用する量が異なります。

    使用する際は、よく使用方法を確認してから適量を与え、その日のうちに使い切るようにしましょう。

    なお、味の素グループのバイオスティミュラント製品の使用方法などは、以下のページでも確認できます。

    ＞＞バイオスティミュラント商品一覧はコチラ

    味の素グループのバイオスティミュラント製品について

     

    味の素グループでは、以下3種類のバイオスティミュラント製品を製造・販売しています。

    • 核酸資材
    • アミノ酸資材
    • スペシャリティ資材

    3種類とも、味の素グループ独自の技術を用いた農業資材で、特に非生物的ストレスに対して効果的です。天候や異常気象によるストレスを緩和させ、作物が健全に生長するようサポートします。

    種類ごとの特徴については、下の表を参考にしてください。

     

    それぞれの特徴や製品について以下に解説します。

    核酸資材

     核酸資材とは、核酸（イノシン）が配合された発根促進剤のことです。核酸を根に吸収させることにより、根を増やして生育環境を良くする効果があります。

    たとえば、「アミハート®」が該当します。

    アミノ酸資材

     アミノ酸資材とは、高濃度のアミノ酸が含まれている葉面散布剤です。なかでも作物の生育に必須なタンパク質を作るグルタミン酸が豊富で、生長を促進する働きがあります。特に天候不良による光合成能力の低下、病気からの回復時などのストレス時に効果的です。

    味の素グループの製品では、「Tecamin Max（テカミンマックス）」が該当します。

    スペシャリティ資材

    核酸やアミノ酸を含んだ資材のほかに、味の素グループでは特定の目的に合わせたさまざまな資材も扱っています。製品は多岐にわたるので、特徴や使用方法などは別記事にてご紹介したいと思います。

    これからも新しい商品が登場予定ですので、味の素グループの最新情報をぜひ引き続きチェックしてください。

    まとめ

    今回は、なぜ味の素グループが農業資材であるバイオスティミュラントを作っているのか、そもそもバイオスティミュラントとはどういうものなのか、味の素グループのバイオスティミュラント製品にはどんなものがあるのか、についてご説明しました。

    味の素グループでは、主力商品であるグルタミン酸商品を製造する過程で発生する発酵液を基に、農業資材であるバイオスティミュラントを製造・販売しています。

    バイオスティミュラントは農薬や肥料とは異なり、天候や異常気象などのストレスを和らげるのが特徴です。健全で丈夫に育つよう、生育をサポートします。

    味の素グループのバイオスティミュラント製品は大きく3種類あり、それぞれが独自の技術により作物の成長を助ける役割を担っています。

    まだバイオスティミュラント製品を使ったことがないという方も、この機会にぜひ一度、私たちの製品群をお試しください。

     

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