【プロ農家向け】枝豆の栽培方法とおすすめ肥料・農業資材

施用方法 更新日:

「枝豆の生産量を増やす育て方が知りたい」

「枝豆栽培において生育が進まず課題を感じている」

「良質な枝豆の生育をサポートしてくれる農業資材の選び方がわからない」

このような疑問や悩みを抱えていないでしょうか。商品価値の高い枝豆を育てるためには、圃場選定から丁寧に行い、播種や育苗を進めていくことが重要です。

そこで本記事では、以下の内容を中心に解説します。

  • 枝豆の栽培スケジュール
  • 枝豆の育て方における注意点
  • 枝豆栽培の手助けとなる農業資材

枝豆の育て方はもちろん、生育を促進させるバイオスティミュラントについても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

【本記事で紹介のバイオスティミュラント】

枝豆栽培の時期・栽培歴

枝豆は被覆資材の利用や品種の特性を利用することで、7〜10月までの長期間にわたり出荷が可能です。一方で枝豆は霜に弱いため、早播きの作型では不織布トンネルなどの保温資材を利用しなければなりません。 また、枝豆にはさまざまな種類があり、各品種には「早晩性」があります。早晩性とは、作物が開花や収穫に至るまでの、栽培期間の長さを基準とした性質のことです。具体的には、以下の早晩性に分かれます。

  • 極早生(ごくわせ)

  • 早生(わせ)

  • 中早生(なかわせ)

  • 中生(なかて)

  • 中晩生(なかおくて)

  • 晩生(おくて)

極早生と早生は、草丈が低く分枝も少ないため収量は劣りますが、播種から収穫までの日数が短いので早出しに向いています。中早生や中生は、早生と中晩生の中間的な性質であり、播種から収穫までの日数が早生より長いのが特徴です。中晩生や晩生は、草丈が1mを超し、生育旺盛で分枝や収量が多い傾向になります。

枝豆の栽培方法

枝豆の栽培方法に関して、大きく以下の4フェーズに分けて紹介します。

  • 圃場準備
  • 播種・育苗
  • 播種(直播)・定植(移植)後の管理
  • 収穫・調整

良質な枝豆を育てるために、参考にしていただければ幸いです。

①圃場準備

枝豆栽培に適した、排水良好な圃場を選定しましょう。重粘土圃場など排水不良地では、周囲に明渠(めいきょ)を施工します。さらに、明渠を排水路とした補助暗渠(あんきょ)を施工するとより効果的です。大区画圃場など暗渠が施工済みの場合でも、より排水効果を高めるために補助暗渠を施工しましょう。

圃場を選定できたら、大莢・高品質の枝豆を生産するために、完熟堆肥など有機物を積極的に投入して土壌の肥沃化を図ります。また、土壌改良資材を投入して、深耕や砕土を行いましょう。

肥料は7日前までには全面に散布し、20cm以上深耕します。肥料不足や痩せ地では、草丈が短くなり減収し、多肥栽培では蔓化しやすくなります。特に、晩生は窒素過多に敏感であるため注意が必要です。多湿条件やマルチ栽培では蔓化しやすいため、窒素分を少なめにしましょう。極早生や早生など低温期の作型では、初期生育促進(草丈確保)のため、速効性肥料を基肥に施用します。一方で、中晩生や晩生作型は蔓化しやすいため、速効性肥料の施用は避けましょう。

②播種・育苗

ここでは、播種と育苗を直播と移植に分けて解説します。

直播の場合は、作型に合った品種を適期に播きましょう。1穴2粒播きし、初生葉展開期に間引き、1本仕立てにします。10a当たり播種量は、4〜6Lが目安です。中生以降は1粒播きし、別に補植用の苗を準備しておきましょう。

移植する場合は、床土を準備します。床土はシストセンチュウなど、病害虫に汚染されていない健全な土を用意しましょう。播種箱は3〜4 cmの間隔で点播きし、ペーパーポットの場合は1粒播きします。1〜2cmの厚さに覆土後、灌水してハウス内でトンネル被覆し、発芽を促進します。

育苗時は、温度ムラや灌水ムラによる発芽不揃いに注意しましょう。枝豆の発芽適温は25〜30度です。地温10度以下では発芽不良になるため、最低でも15度以上は確保しましょう。25度の状態で保てていれば、7日程度で発芽します。

 

③播種(直播)・定植(移植)後の管理

 

無マルチ栽培では除草を兼ねて、中耕・培土を行います。実施するタイミングは、1回目は本葉が2〜3枚の時に、子葉が隠れるように行います。2回目は本葉が6〜7枚の時に、初生葉が隠れるくらい大きく培土して倒伏を防ぎましょう。

また、中耕・培土時に合わせて追肥も行います。施用量はマルチ栽培であれば1.5㎏/10a程度、無マルチ栽培であれば1.0㎏/10a程度が目安です。開花期以降の追肥は、食味が低下するため実施しません。中晩生や晩生は蔓化しやすいため、生育が劣るとき以外は追肥を控えましょう。

緑色で大莢ができるよう、着莢期に液肥を散布します。莢に対して散布ムラがないよう注意しましょう。また、高温期は莢の変色を招きやすいので早朝や曇天時に散布します。散布するタイミングは、1回目は開花初期に行い、2回目は収穫1週間前が目安です。

④収穫・調整

枝豆の収穫は、開花後の日数と莢や株の肥大状況から総合的に判断しましょう。早過ぎると収量が上がらず、遅すぎると莢の黄化や裂皮などにより出荷量が減少してしまいます。

種まきから収穫までの期間は、極早生であれば80〜90日、早生・中生などは90〜110日が目安です。また、収穫の適期幅は5〜7日です。株の中央部の莢が膨らみ、実が硬くならない程度の株を引き抜くか、熟した莢から順に収穫します。

収穫する際は品温の上がらない早朝に行い、速やかに選別・調整して予冷庫に搬入しましょう。品温低下を兼ねて水洗いした場合は、水滴が切れる程度に乾かしてから選別や計量・袋詰め作業を行います。収穫終了後は速やかに残渣を圃場から除去して、堆肥などを施用した上で耕起して次年度に備えましょう。

プロ農家向け枝豆栽培のおすすめ肥料・農業資材 

枝豆栽培の播種から収穫の間には、さまざまな問題が発生します。特に、天候による生育への影響は、人の手でコントロールできません。

そこで、枝豆の成長を促進させるための手助けとなるのが、味の素グループの農業資材です。ここでは、味の素グループで取り扱っているバイオスティミュラントを例に、肥料・農業資材の効果を紹介します。

アミハート®「丈夫な根の生育に」

アミハート
【アミハート】

[効果]

枝豆の発根を促進させるのであればアミハート®がおすすめです。アミハート®の特徴は、単分子の核酸を豊富に含んでおり吸収が良い点です。

アミハート®に含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

  • 根はりを良くしたい
  • 成り疲れを予防したい
  • 作物の生育を促進させたい

[施用事例]

アミハート®の施用で、枝豆の生育状態が良化した事例を紹介します。アミハート®を500倍に希釈して1回葉面散布した際の結果は、以下の写真のとおりです。

アミハート®の施用により、停滞していた枝豆の苗が回復しました。

[使用方法]

枝豆の場合は出芽から開花初期までの間に、500倍に希釈した液を葉面散布します。施用量や施用回数、希釈倍率は生育の具合を見ながら増減してください。

使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
  • 孔径0.2mm以下の灌水チューブを使用する際は、フィルターを通す
  • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

>>アミハート®の詳細はこちら

Tecamin Max「天候に左右されずに枝豆の生育をよくする」 

テカミンマックス
【テカミンマックス】

[効果]

枝豆を天候に左右されないよう育て上げるには、Tecamin Maxがおすすめです。Tecamin Maxの特徴は、各種アミノ酸が豊富に含まれていることです。なかでも作物のタンパク質合成に大きくかかわるグルタミン酸が、樹勢回復や維持に大きく貢献します。

Tecamin Maxに含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

  • 農薬と混用で効率良く葉面散布をしたい
  • 曇りの日が続き作物の生育が悪い
  • 暑熱期に苗質を維持したい

[施用事例]

Tecamin Maxはさまざまな作物に施用できますが、同じ豆類の大豆において収量が増加した事例を紹介します。防除時に当社従来品を200ml/10aに希釈して5回施用した際の結果は、以下の写真のとおりです。

未施用区とTecamin Max施用区で比較した際に、後者の方が子実量は4%、百粒重は10%増加しました。

[使用方法] 

枝豆の場合は4葉期前後から子実肥大期の間に、10a当たり150〜200mlを希釈して葉面散布します。量や施用回数、希釈倍率は生育の具合を見ながら増減してください。

使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  • 生育具合に合わせて施用量や回数、希釈倍率を調整する
  • ミネラルの多い資材と併用する際は沈澱が生じないか確認する
  • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
  • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

>>Tecamin Maxの詳細はこちら

Tecamin Flower「花芽の充実に」

テカミンフラワー
【テカミンフラワー】

[効果]

 枝豆の花芽を充実させるには、Tecamin Flowerがおすすめです。Tecamin Flowerに含まれる遊離アミノ酸やリン酸、モリブデンなどの成分が花芽の充実につながります。

Tecamin Flowerに含まれる上記成分の作用によって以下のような効果が期待できます。

  • 花芽を充実させたい
  • 高温時のストレスによる着花不良、落花を抑えたい
  • 栄養成長から生殖成長への切り替えを促したい

[施用事例]

 Tecamin Flowerの施用で、黒枝豆の収量が増加した事例を紹介します。防除時に合わせてTecamin Maxを3回、Tecamin Flowerを1回葉面散布した際の結果は、以下の写真のとおりです。

 

未施用区とTecamin Flower施用区で比較した際に、莢数が19%向上して規格品率や2粒・3粒の数も増加しました。

[使用方法]

枝豆の場合は、Tecamin Flowerを着蕾期と開花初期に施用します。10aあたり200mlを希釈して葉面散布します。施用回数は、着蕾期と開花初期に1〜2回が目安です。

使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  • 酸性資材のため、アルカリ性の資材と混用する際は少量から試してみる
  • ミネラルの多い資材と併用する際には沈澱が生じないか確認する
  • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
  • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

>>Tecamin Flowerの詳細はこちら

植物の肥料・農業資材でお悩みの農家様へ

味の素ヘルシーサプライ(株)では、本記事で紹介した農業資材に限らず長年の研究で培った独自技術を利用した、バイオスティミュラントを取り扱っています。植物の生育に関しては、天候不順など人の手でコントロールが難しい問題も発生することでしょう。

味の素ヘルシーサプライ(株)が取り扱っているバイオスティミュラントは、発根促進から収穫前まで、作物の生育を促す農業資材が揃っています。枝豆だけでなく、さまざまな作物に施用できるため、農家様の課題やニーズに合ったソリューションのご提案が可能です。

>>製品・サービス一覧

枝豆栽培のまとめ

本記事では、枝豆の育て方や栽培に役立つ味の素グループのバイオスティミュラントの活用方法を解説しました。良質な枝豆を収穫するには圃場選定から丁寧に行い、播種や育苗を進めた上で生育状況を見ながら管理していく必要があります。

近年では天候不順などにより、枝豆はもちろん作物の生育において求められる対策が増えています。枝豆栽培においては、ぜひ味の素グループのバイオスティミュラントを活用いただき、作物の生産性向上を手助けできれば幸いです。

 

0件のコメント

コメントを書く

コメントは公開前に承認される必要があることにご注意ください。

関連コラム

お問い合わせ

AgriTecno-Japanロゴ

味の素グループアミノ酸肥料オンライン販売

お問い合わせフォームへ
LINEお友達追加バナー LINEお友達追加バナー

Tecamin Max (テカミンマックス)

容量
数量