【プロ農家向け】アスパラガスの育て方とおすすめ肥料・農業資材

施用方法 更新日:

「長期間品質の良いアスパラガスを収穫するためのポイントを知りたい」

「太いアスパラガスに育てるために効果的な肥料はあるのかな?」

「年数が経つに連れて草勢が弱まっている」

このようなお悩みを抱えていませんか?アスパラガスは、10年以上植え替えをせずに収穫できる作物です。長い期間安定した品質のアスパラガスを収穫するには、定植前の十分な土壌改良や毎年の施肥設計が大切なポイントです。

そこで本記事では「アスパラガスの栽培のポイント」「おすすめの農業資材」について解説します。アスパラガスの各栽培期間におけるお悩みを解決するため、味の素グループが販売しているバイオスティミュラントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

本記事で紹介されているバイオスティミュラント】

 

アスパラガスの栽培の時期・栽培歴

アスパラガスは、春から夏にかけて若芽を収穫する作物です。1年程度株を生長させて、2年目以降に収穫をします。一度定植した株からは、10年程度収穫できます。

品質の良いアスパラガスを長く収穫するには、地下茎の養生や光合成の促進がポイントです。アスパラガスは光合成によって生長した地下茎から毎年萌芽させ、収穫部位である茎を大きくするためです。

毎年適切な施肥を行い地下茎を生長させることで、長い期間安定した収穫が可能になるでしょう。

アスパラガスの育て方

アスパラガスの栽培方法を、大きく以下の6フェーズに分けて紹介します。

  • 育苗
  • 圃場準備
  • 定植
  • 定植後の栽培管理
  • 2年目の栽培管理
  • 3年目の栽培管理

良質なアスパラガスを栽培するために、参考にしていただければ幸いです。

 

①育苗

育苗はペーパーポットまたはセルトレイで行います。播種量は10aあたり1,852〜1,360株、成苗率85%程度を見込んで決めます。

育苗床は圃場10a当たり2㎡必要です。畝幅120cm・長さ3m・高さ3cmの平床を準備しましょう。地温を維持するために、トンネルまたはハウスの利用が一般的です。

種子はガーゼ等で包み、30〜34℃ の温湯に2昼夜浸潰して催芽させます。ペーパーポットに播種する場合は深さ1cm・直径1cmの穴を開け、一粒ずつ種を播いて覆土します。

発芽までは地温25〜30度、発芽後は20〜25度を保ち、土壌が乾燥しないように灌水しましょう。定植適期は育苗日数40〜50日、草丈が15〜20cmで茎数は1〜2本を目安にしてみてください。

②圃場準備

圃場は、排水や日当たりの良い場所を選びましょう。アスパラガスは10年以上植え替えを行わないため、定植前の排水対策や土壌改良が重要です。土壌改良の目標値は、以下の項目を参考にしてみてください。

  • 有効土層の深さ:40cm 以上
  • 地下水位:50cm 以下
  • pH( H2O):5.5 ~ 6.5
  • EC(1:5):0.2~0.6 mS/cm

耕耘は深耕ロータリー等を使い、深さ40cmを目標に深耕しましょう。耕耘時に完熟堆肥や土壌改良資材を以下の表を参考に施肥し、全層によく混和させることが大切です。

全層改良施肥例(kg/10a)

排水が良くない圃場の場合は、暗渠を整備するなどの対策を取ると良いでしょう。

③定植

定植時には幅180〜210cm、株間30〜35cmの畝を準備しましょう。畝立て後には雑草対策も兼ねて黒マルチを張ります。ポット苗は、崩れないように土を湿らせる程度に散水しておきましょう。

定植は株の根本を確認して、新芽が畝と平行に伸びるように植え付けます。植え付けの深さは、ポット苗の根鉢を少し埋める程度にすると良いでしょう。

④定植後の栽培管理

定植後の活着までの間は、1株ごとにこまめに灌水します。活着後は、雨が降らない日が続く場合に灌水する程度で構いません。

定植から1ヶ月後には、即効性の高い化成肥料を追肥します。施用量は窒素成分で2kg/10a程度を目安にすると良いでしょう。施肥は生育状況を見ながら、8月上旬頃まで数回行います。

またアスパラガスは倒伏しやすいため、茎葉を支える支柱やネットを設置します。支柱は180cm以上のものを使い、株を中心に幅20cm・360cm間隔で立てましょう。ネットは茎の高さに合わせて、徐々に高くしていきます。

萌芽が進んで茎数が15本程度になったら病気や生長が悪い茎を中心に切除して、太い茎の萌芽を促しましょう。

⑤2年目の栽培管理

2年目は4月上旬の萌芽20日前を目安に、堆肥と基肥を畝間(通路)に散布して軽く耕します。施肥量は以下の表を参考にしてみてください。

(kg/10a)

施肥後にはアスパラガス用除草剤を全面散布し、5月末ごろには間引きを行います。太さが1cm前後の茎を10cm程度の間隔を開けて、1株当たり5〜8本程度残すように間引きましょう。

アスパラガスは6月下旬になると、収穫できるサイズになります。収穫開始年は根本の着色が悪い茎も多くあるため、出荷の際には選別が必要です。収穫は9月上旬を目安に終えて、早めに萌芽を切り取るなど翌年に向けて株の負担を軽減しましょう。

⑥3年目の栽培管理 

3年目の栽培管理作業は、2年目に準じた内容で行います。3年目の施肥量は以下の表を参考にしてみてください。

(kg/10a)

また間引きは、太さが1〜1.2cmの茎を1株当たり5〜7本残すように行います。支柱は太い茎を支えるため、360cmから180cm間隔に狭めて設置すると良いでしょう。

プロ農家向けアスパラガス栽培のおすすめ肥料・農業資材

 

こちらでは、品質の良いアスパラガスを多収するためにおすすめのバイオスティミュラント資材を紹介します。

バイオスティミュラント資材は、高温や干ばつなどの非生物ストレスを緩和し、収穫時まで健康な作物づくりに役立ちます。本記事を参考に、ぜひ活用を検討してみてください。

アミハート®「丈夫な根の生育に」

アミハート
【アミハート】

[効果]

作物の発根を促進させるのであればアミハート®がおすすめです。アミハート®は単分子の核酸を豊富に含んでおり、単分子であるため吸収の良さが特徴です。

アミハート®に含まれる上記成分の作用によって、以下のような効果が期待できます。

  • 根はりが良くなる
  • 成り疲れを予防できる
  • 葉色を良くし作物の生育を促進させる

[施用事例]

アミハート®をネギに施用した事例を紹介します。こちらの事例では、定植後500倍に希釈したアミハート®を3回葉面散布しました。以下の写真は、アミハート®の施用と未施用の比較です。

アミハート®を施用したネギの根が、未施用に比べて多くて長いことが確認できます。根が深く地中に張り巡らされた結果、白い葉の部分もがっしりと育っています。

[使用方法]

施用する際は育苗期・定植前後であれば、水で500倍に希釈します。定植~収穫前であれば潅注施用は2~5L/10a、葉面散布は500倍で施用します。

使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  • 希釈時によく攪拌し、溶解してから使用する
  • 孔径0.2mm以下の灌水チューブを使用する際は、フィルターを通す
  • 希釈した液は保存せずに、その日のうちに使い切る

>>アミハート®の詳細はこちら

Tecamin Max「天候に左右されずに作物の生育をよくする」

テカミンマックス
【テカミンマックス】

[効果]

 作物を天候に左右されずに育て上げるには、Tecamin Maxがおすすめです。Tecamin Maxには、各種アミノ酸が豊富に含まれているのが特徴です。なかでも作物のタンパク質合成に大きくかかわるグルタミン酸が、樹勢回復や維持に大きく貢献します。

Tecamin Maxは、以下のような場面での施用が想定されます。

  • 農薬と混用で効率良く葉面散布をしたい
  • 曇りの日が続き作物の生育が悪い
  • 暑熱期に苗質を維持したい

[施用事例]

Tecamin Maxをネギに施用した事例を紹介します。こちらの事例では、肥大期にアミハートとTecamin Maxを500倍に希釈して3回施用しました。以下の図は、施用と未施用のネギのサイズと重量を比較した数値及び写真です。

Tecamin Maxを施用したネギは、未施用に比べて重量が115%になりました。サイズ区分でも、大きいネギが若干多くなっていることがわかります。

[使用方法]

根菜類の場合はTecamin Maxを4葉期前後から肥大期にかけて、10aあたり150〜300mlを500〜1,000倍に希釈した溶剤を葉面散布します。施用回数の目安は月に2〜4回です。

使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  • 生育具合に合わせて施用量や回数、希釈倍率を調整する
  • ミネラルの多い資材と併用する際は沈澱が生じないか確認する
  • 高温時には使用せず、使用前にはよく振る
  • 希釈液はその日のうちに使い切ってしまう

>>Tecamin Maxを試してみる

アジフォル®アミノガード®「アミノ酸、ミネラルの補給に」

アジフォルアミノガード
【アジフォル®アミノガード®】

[効果]

アジフォル®アミノガード®は、TecaminMaxよりも多い15.0%のアミノ酸を含むバイオスティミュラント資材です。吸収されやすい遊離アミノ酸によって、作物の成長を促進する効果があります。アジフォル®アミノガード®は、以下のような場面での施用が想定されます。

  • 曇天・低温が続いている
  • 根からの養分吸収が弱いと感じる
  • 暑熱期に苗質を維持したい
  • 農薬と混用で効率的に葉面散布をしたい
  • アミノ酸やミネラルを補給したい

曇天や低温などの影響で作物がアミノ酸を十分に作れない場合、アジフォル®アミノガード®の施用は効果的です。葉面に散布することで、アミノ酸を作物に直接供給できます。

[施用事例]

アジフォル®アミノガード®をアスパラガスに施用した事例を紹介します。以下の写真は、台風の影響で褐斑病が蔓延したアスパラガスに、1,000〜2,000倍の希釈で3回アジフォル®アミノガード®を施用した前後の比較です。

アジフォル®アミノガード®の施用によって黄色く枯れた葉色が改善し、2次葉も生えるなど状態が回復しました。

[使用方法]

アジフォル®アミノガード®は1,000〜2,000倍に希釈して、葉面に散布します。施用回数は月2〜4回が目安です。希釈倍率や施用回数は、作物の状態を見ながら調整してみてください。

>>アジフォル®アミノガード®を試してみる

植物の肥料・農業資材でお悩みの農家様へ

 味の素ヘルシーサプライ(株)では、本記事で紹介した農業資材に限らず長年の研究で培った独自技術を利用した、バイオスティミュラントを取り扱っています。植物の生育に関しては、天候不順など人の手でコントロールが難しい問題も発生することでしょう。

味の素ヘルシーサプライ(株)が取り扱っているバイオスティミュラントは、発根促進から収穫前まで、作物の生育を促す農業資材が揃っています。アスパラガスだけでなく、さまざまな作物に施用できるため、農家様の課題やニーズに合ったソリューションのご提案が可能です。

>>製品・サービス一覧

アスパラガスの育て方まとめ

本記事では、アスパラガスの栽培方法や、栽培に役立つ味の素グループのバイオスティミュラント活用方法について解説しました。

アスパラガスは、10年以上植え替えをせずに収穫ができる作物です。長い期間植え替えをしないため、定植時の土壌改良や排水改良を十分に行うことが大切です。また毎年春の施肥は、地下茎の生長や新たな萌芽を促進するために重要なポイントになるでしょう。

味の素グループのバイオスティミュラントには、根張りを促進するアミハート®やタンパク質の合成を促進するTecamin Maxなどの資材があります。またTecamin Maxは、アミノ酸を豊富に供給できるため追肥としての活用が可能です。アスパラガスの品質や収量を増やしたいと考えている方は、ぜひバイオスティミュラント製品の活用を検討してみてください。

 

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